ダイエット失敗経験者は3人に1人
自身の体型を変えようと、ダイエットに取り組んだ経験がある人は多いだろう。
RIZAPが47都道府県で20歳〜69歳の男女を対象に行った調査では、男性では3人に1人が、女性では2人に1人がダイエット経験があることを報告している。ダイエットを行うことは外見や健康面へ良い影響を与えてくれるため、多くの方が実践している。
しかし、いざダイエットに取り組んでも成果を出すのが難しく、同調査によるとダイエットに失敗したという割合は3人に1人にのぼっている。
ダイエット失敗の原因としては苦しい運動や食事制限が必要なため、継続が困難であることが理由として挙げられる。また、ダイエット初心者の方にとっては、どのように脂肪を減少させればいいかわからない人もいるだろう。
ただ苦しい運動や食事制限を行うだけでなく、どうすれば脂肪が減少していくのか。ダイエットの基礎知識を踏まえた上で取り組むことによりダイエットが成功しやすくなる。
脂肪を1kg落とすためには7200キロカロリーの消費が必要
脂肪を減少させるためには「カロリー計算」が重要となる。脂肪は1gあたり9キロカロリーのエネルギー量が含まれる。
そのため、脂肪1kgを減少させるには9000キロカロリーが必要になるかと言えばそうでもない。脂肪1kgあたりには200mlの水分が含まれるため実質のカロリー量は7200キロカロリーとなるのだ。
自身の体重や運動量によっても1日あたりに必要なカロリーは異なるが、平均的な日本人の成人男性(体重65kgの場合)の1日あたりの必要カロリーはおおよそ2200±200キロカロリー程度となる。
1日あたりに必要なカロリーを把握して【摂取カロリー<消費カロリー】にすれば徐々に脂肪が減少していく。
例えば、1日あたりの消費カロリーを600キロカロリーオーバーすることができれば12日間で脂肪1kgを落とすことができる計算となる。
因みに平均的な成人男性(体重65kg)が運動により脂肪1kgを燃焼させようと思うと以下のような運動量が必要となる。
1kgの脂肪を減少させるためにはかなりの運動時間が必要となる。摂取する食事とのカロリーバランスを考えながらの継続的な運動が必要となる。
健康的に痩せるには1カ月あたり体重の5%以内のダイエットがベスト
健康的なダイエットの目安としては1カ月あたり体重の5%以内のダイエットが無理なく健康的に痩せられる目安だ。
体重60kgの場合だと1カ月あたり3kg以内の体重減が目安となる。1カ月30日で計算した場合、1kg体重を減少させたい場合は1日240キロカロリーの消費カロリーオーバーを、3kg減少させたい場合は1日720キロカロリーの消費カロリーオーバーをできるよう計算していきたい。
それを超えて5%以上のダイエットは無理をしてできなくはないものの、怪我の発生や貧血、だるさに加え、リバンドしやすくなるなど健康的なダイエットとは程遠くなる。
このように脂肪1kgを燃焼するためにはかなりの労力が必要となる、日頃から食生活や運動バランスを考えて脂肪を溜め込まないよう心がけたい。
ダイエットに取り組む際は、脂肪を減少させるために必要なカロリーを計算し、健康を害さず無理なくダイエットを行いたい。ダイエットに関する基礎知識を理解し、健康的な体を手に入れて、アクティブな毎日を送りたいものだ。
《ライタープロフィール》
近藤広貴
高校時代にボクシングを始め、全国高校総体3位、東農大時代に全日本選手権3位などの成績を残す。競技引退後は早稲田大学大学院にてスポーツ科学を学ぶ。現在は母校の教員としてボクシング部の指導やスポーツに関する研究を行う傍ら、執筆活動を行っている。
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