最高配当額は「12万9000円」高額払い戻しランキング!
有馬記念3年連続3着。このフレーズだけでナイスネイチャの名前を思い出すファンは多いのではないだろうか。主役級で挑んだ年、対抗馬として挑んだ年、そして穴馬で挑んだ年。どんな時でも3着に突っ込んでくる姿は多くのファンに愛された。
そんな同馬がポスターとなったのが1999年の新馬券「ワイド」のネーミング決定の時だった。あれほどまでに適任のサラブレッドはいなかっただろう。今回はそんなワイド馬券について迫ってみたい。

払い戻し金が今までで一番高いのが2017年12月3日、中京競馬場の3歳以上500万円以下で記録された「12万9000円」だった。地方転入2戦目となった1着馬ディスカバーと3着メイショウナンプウが高配当の立役者となった。
第2位は次週の2017年12月9日、中山競馬場の3歳以上500万円以下で記録された「12万4860円」。2週続けてのワイド10万馬券に驚いた思い出がある。このレースも地方転入2戦目となった1着馬ランニングウインドが大穴をあけ、2着には芝からダートへ活路を求めたアドマイヤガストが入線し大波乱となった。
第3位は2012年5月26日、東京競馬場の3歳未勝利戦で記録された「10万9100円」。このレースの勝ち馬は2番人気だったが、2着には芝のデビュー戦で3.5秒差と大敗したスカルラットが減量騎手の山崎亮誠騎手を背に大激走、3着にはダート変わり2戦目の12番人気アデステフィデレスが入線し波乱となった。
第4位は2012年1月9日、中山競馬場の3歳未勝利戦で記録された「10万6360円」。上位人気が前に行きたい馬が揃い前半から激しい先行争いになり、3着に初ダートかつ減量の嶋田純次騎手騎乗で単勝395.9倍のマキシムギャラントが後方一気の脚で突っ込んできた事で一気にオッズが跳ね上がった。
第5位は2002年2月10日、東京競馬場の3歳以上500万円以下で記録された「10万5370円」。第1位のレース同様、地方転入2戦目となった2着馬ディーエスサンダーと3着ダイコシャデが馬券に絡んだ事で大穴となった。
このように振り返ると、ワイドで10万円を超えるような高配当を得るためには地方転入2戦目や減量騎手騎乗など「変わり身」という単語がキーワードになりそうだ。ちなみに、この記事を執筆している段階では、JRAにおいてはダート戦でしか10万オーバーの特大万馬券は飛び出していない。
穴党は「新潟芝1400m・阪神ダート2000m」、本命党は「東京競馬場芝2000m&2400m」に要注目!

現行使用されている競馬場のコースで2010年1月1日から2020年12月31日までに行われた条件を調べると、穴がでやすい競馬場が浮かび上がってきた。
・第1位 東京競馬場(芝3400m)平均配当4,987円
・第2位 福島競馬場(ダ2400m)平均配当1,467円
・第3位 新潟競馬場(芝1400m)平均配当1,332円
・第4位 阪神競馬場(ダ2000m)平均配当1,329円
・第5位 中京競馬場(ダ1900m)平均配当1,246円
なかでもレース数が多い、新潟芝1400mと阪神ダート2000mは覚えておいて損は無いだろう。
新潟競馬場で行われる芝1400m戦は近10年間でも257レース行われ、1番人気の複勝率は62.3%、1,000円未満の配当で収まるケースも67.0%しかなく、1.9%の確率でワイド万馬券が発生している。長い直線競馬になるため、枠番や道中の位置取りがポイントになる。
また阪神競馬場のダート2000m戦は159回行われ1番人気の複勝率は65.4%、1,000円未満の配当に収まるケースも71.1%あるのだが、5,000円を超える配当も7.0%の確率で発生しているため平均配当がグッと押し上げられている。穴馬を馬券に絡めるのには非常に面白いコースになっている。

次に本命党の馬券予想をする人向けデータだ。近10年間で100回以上レースが行われた競馬場とコースを見てみると王道コースがランクインしてきた。
・第1位 函館競馬場(芝2000m)
・第2位 札幌競馬場(芝1500m)
・第3位 中山競馬場(芝2000m)
・第4位 東京競馬場(芝2000m)
・第5位 東京競馬場(芝2400m)
この5コースに関しては本命決着が多いコースで、80%以上の確率で1,000円未満の配当で決着している。
特に天皇賞(秋)が行われる東京競馬場の芝2000mでは1番人気の成績が[156-83-57-132]複勝率69.2%と非常に高く平均配当794円、日本ダービーが行われる芝2400mは1番人気の成績が[105-53-40-94]複勝率67.8%、平均配当814円となっている。上位人気馬が総崩れというケースが少なく、本命党派にとっては安心できるコースなのでは無いだろうか。
《ライタープロフィール》
高橋楓。秋田県出身。
競馬のWEBフリーペーパー&ブログ『ウマフリ』にてライターデビュー。競馬、ボートレースの記事を中心に執筆している。
《関連記事》
【中山記念】上位人気馬に死角アリ! 伏兵の激走も? 当日まで覚えておきたいデータとは
【阪急杯】インディチャンプ、レシステンシアが参戦 浮上する穴候補と覚えておきたいデータとは?
トップはキタサンブラックの18億7684万円 アーモンドアイは何位?競走馬JRA獲得賞金ランキング