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トップはキタサンブラックの18億7684万円 アーモンドアイは何位?競走馬JRA獲得賞金ランキング

2021 1/2 11:11高橋楓
競走馬JRA獲得賞金ランキングⒸSPAIA
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ⒸSPAIA

塗り替えられた記録と…

「瞳に夢を。」

顕著な活躍を残した馬をモチーフに作成されるJRAの公式ポスター、「JRAヒーロー列伝」。先日ジャパンカップを制したアーモンドアイに贈られているのが上記のフレーズだ。さらに一節を抜粋すると「勝利に愛された、澄んだ瞳。まっすぐに、はるかな頂点を見つめて。」とある。

瞳に夢を宿したのは彼女自身ばかりではない。数々の名馬が突破できなかったGⅠ8勝目の壁、前代未聞の三冠馬3頭対決。その走りで我々競馬ファンの瞳にも鮮やかな夢を見せて、最強のままターフを去った。顕彰馬への選出も確実だろう。

さて、アーモンドアイが塗り替えた記録の一つが獲得賞金。3年強の現役生活で約19億円を稼いだ同馬が歴代1位となったのは各所で伝えられたところだが、一方で塗り替えられなかった記録もある。アーモンドアイの賞金には1着賞金360万ドルのドバイターフが含まれているため、日本国内での賞金記録では事情が違うのだ。

そこで、今回はJRAでの獲得賞金に注目して歴代のランキングを作成した。果たしてどのようなラインナップになっているだろうか。なお、秋古馬三冠等の特別ボーナスは集計対象外とした。

「みんなの愛馬」キタサンブラックが1位

競走馬JRA獲得賞金ランキングⒸSPAIA



JRAでの獲得賞金に限定した場合の1位は、18億7684万円を獲得したキタサンブラック。北島三郎オーナーと武豊騎手。演歌界と競馬界のスーパースターがタッグを組み、有馬記念やジャパンカップなどGⅠ7勝を挙げた。現役最終年の5歳時には古馬の中長距離GⅠ6戦を皆勤。「無事是名馬」を体現した非常にタフな馬だった。

そんな同馬だが、父ブラックタイド、母シュガーハートという決して良血とはいえない血統。レースぶりも先行してしぶとく粘る、ともすれば地味に映るものだったためか、初めて1番人気に推されたのがデビューから12戦目。GⅠ2勝を含む重賞4勝をした後のことだった。

2021年にはいよいよ初年度産駒がデビューするキタサンブラック。父譲りの芝長距離か、サクラバクシンオーの血から短距離に出るのか、はたまたパワーの活きるダートか。活躍の場がどこになるのかも含めて、注目してみたい。

世紀末の歌劇王・テイエムオペラオー

2位は18億3518万円のテイエムオペラオー。当時23歳の和田竜二騎手を背に、2000年は8戦8勝。古馬中長距離GⅠを完全制圧した。

2000年のテイエムオペラオー戦績



テイエムオペラオーが勝った当時、有馬記念の1着賞金は1億8000万円。日本競馬の賞金増額傾向により、先述のキタサンブラックが勝った17年では3億円まで上がっている。また、当時GⅡだった大阪杯もGⅠに昇格、賞金倍増となっている。

このような事情を加味すると、16年の長きにわたって賞金1位の座に君臨し続けたテイエムオペラオーがいかに傑出していたか分かる。今一度、改めて敬意を払いたい馬の1頭だ。

2代目シャドーロールの怪物・アーモンドアイ

3位はアーモンドアイ。海外賞金も含めるとキタサンブラックを超えるのだが、今回のテーマ、JRAだけの集計では15億1956万円でこの位置。その現役時代を軽く振り返ると、3歳の桜花賞から12戦連続でGⅠだけを走り続けたローテが上記の2頭とは対照的。

一戦一戦を全力で走りすぎてしまう故の新しい形で、日本競馬の「ローテーション」という概念に新しい風を吹き込んだ。

トレードマークは馬名由来にもなった扁桃目とシャドーロール。「シャドーロールの怪物」といえば三冠馬ナリタブライアンを思い浮かべるファンが多いだろうが、令和の競馬ファンにとってはシャドーロール=アーモンドアイが常識になっていくのかもしれない。

レース名にもなったディープインパクト

4位はディープインパクト。「世界のホースマンよ見てくれ、これが日本近代競馬の結晶だ!」という名実況でも知られる英雄。無敗のクラシック三冠など、2年の短い現役生活でGⅠ7勝、14億5455万円を獲得した。

残念ながら19年にこの世を去ったディープインパクトだが、死してなお競馬界に残す影響は絶大。自身の名を冠した弥生賞ディープインパクト記念の改称に加え、なんといっても三冠牡馬コントレイルを輩出。種牡馬の父としても今後は名前が残っていくことだろう。

出遅れはご愛嬌・ゴールドシップ

5位は13億9776万円のゴールドシップ。極度のゲート難と無尽蔵のスタミナでターフを沸かせた個性派。他馬より400mほど早いタイミングで仕掛けていく「2段スパート」で、勝つときは全てをねじ伏せるような勝ちぶり。一方、気分が乗らなかったり大出遅れをしたりでコロっと負けることも多く、単勝1倍台で5敗という珍しい記録もある。


ここまでランキングを見てきたが、現役で上位に加わってきそうな馬といえば三冠牡馬のコントレイル。3歳シーズンを終えた時点で獲得賞金は7億9611万円。来年のジャパンカップや有馬記念を勝てば一気に上位が射程圏内に入る計算だ。

もっとも、同馬を所有するチーム・ノースヒルズは海外遠征に積極的なことでも知られる。JRA限定と言わず、高額賞金のドバイミーティングや凱旋門賞を勝つようなら、前人未到の獲得賞金20億円だって不可能ではないだろう。

《ライタープロフィール》
高橋楓。秋田県出身。
競馬のWEBフリーペーパー&ブログ『ウマフリ』にてライターデビュー。競馬、ボートレースの記事を中心に執筆している。


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