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【中日新聞杯予想】休み明けなら4戦全て馬券圏内 サトノソルタスを後押しする厩舎データとは

2020年中日新聞杯のデータインフォグラフィックⒸSPAIA
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冬に移動した中日新聞杯

12月12日の中京メインは中日新聞杯。以前は3月の中京開催で施行されていたが、大阪杯のGⅠ昇格&金鯱賞のステップレース化(3月への移動)に伴って12月に移動してきたハンデ重賞である。

先週のチャレンジCと同時期で同距離のGⅢ。正直、需要があるのか…と思っていたが、皮肉なことに馬が集まったのはこちら。大阪杯と同舞台で別定戦、大物が出やすい条件のチャレンジCより、いかにも紛れがありそうな中日新聞杯の方が関係者人気は高いようだ。

さて、この記事では「近走で実力を発揮できなかった馬」の巻き返しに注目して中日新聞杯を予想していく。ハンデの兼ね合いもあって混沌とした一戦だが、なんとか正答にたどり着けるよう分析してみる。

「長期ブランク」が買い材料

今回の注目馬はサトノソルタス。金鯱賞2着から大阪杯でGⅠ挑戦も見せ場なく10着。内枠からスタート直後のポジション争いに負け、12頭中9番手という位置取りになった時点で万事休すだった。

この馬は9戦して上がり3位以内がわずか3回。上がり最速は1回だけあるが、不良馬場で上がり36.7が最速タイというもの。ディープインパクト産駒のオープン馬にしては例外的にめっぽう切れない。よって、序盤で位置がとれないと厳しい。大阪杯はその弱点が全面に出たレースであった。

加えて、この時は中2週というローテーション。間隔を詰めると毎度着順の悪い馬でもあり、新馬戦と3か月以上休養を挟んだレースは【2-2-1-0】に対し、3か月以内での出走時は【0-0-0-4】と明暗がはっきりしている。大阪杯で力を出せなかったのはこの側面もあるだろう。

今回は8か月ぶりのレースとなるが、長期ブランクはむしろ買い材料といっていい。ちなみに、「長期ブランクが買い材料」になるのは所属する堀厩舎全体にも当てはまる。

堀厩舎の出走間隔別成績



堀厩舎の過去5年成績を出走間隔別にみると、前走から半年未満で出走する場合が勝率17%台なのに対し、半年以上では勝率22.6%。当然、人気にもなりにくいので単回収率は110%と優秀だ。

余談だが、堀厩舎はデビュー戦も勝率40%、単回収率155%と絶大な信頼感。新馬にしろ休み明けにしろ、初戦からきっちり仕上げてくる傾向があり、馬券にも生かせそうだ。

以上から、前走は苦手な中2週、序盤の位置取りという2つの敗因で力を出せなかったサトノソルタスがここで巻き返すと見て、本命に推す。ハンデ55キロもGⅡ2着馬にしては少々恵まれた印象がある。

穴ならショウナンバルディ

対抗はヴェロックス。昨年はクラシックに皆勤して2、3、3着と健闘。サートゥルナーリアに肉薄した皐月賞、外枠不利な馬場で奮戦したダービー、適性外の3000mを踏ん張った菊花賞。どれも素晴らしい走りだった。

前走の小倉大賞典は9着とまさかの大敗。この敗因が判然としないものの、3000mの菊花賞から非常にタフな一戦となった有馬記念を戦い抜いて、2月に再始動。「見えない疲れ」という言葉に逃げてもバチは当たるまい。10か月のリフレッシュ期間を経て本来の姿を取り戻せば、GⅢくらい楽勝して不思議ない。

穴っぽいところではショウナンバルディ。格上挑戦した小倉記念は内枠の差しが上位を独占する馬場状態と展開で、外枠から0.7差だったこの馬の内容はまずまず評価できる。中京芝2000mは2戦2勝の得意コースでもある。

以下、エプソムCは不良馬場に泣いたギベオン、血統的にも左回りに戻るのがプラスに出そうなレッドヴェイロンまで印を回す。

▽中日新聞杯予想▽
◎サトノソルタス
〇ヴェロックス
▲ショウナンバルディ
△ギベオン
×レッドヴェイロン


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