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井岡一翔は存在感を示せるか?日本唯一の4階級制覇王者が2団体統一戦

2022 12/16 06:00SPAIA編集部
井岡一翔,Ⓒゲッティイメージズ
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Ⓒゲッティイメージズ

大晦日にWBA王者フランコと対戦

プロボクシングのWBO世界スーパーフライ級王者・井岡一翔(33=志成)がWBA同級王者ジョシュア・フランコ(27=アメリカ)と12月31日に東京・大田区総合体育館で王座統一戦を行う。井上尚弥の4団体統一の余韻が冷めやらぬ中、次は井岡が存在感を示す番だ。

フランコは身長165センチの右ボクサーファイター。18勝(8KO)1敗2分1無効試合の戦績が示す通り、一発のパワーはないが、好戦的で手数が多い。2017年にWBCユーススーパーフライ級シルバー王座、2019年には北米バンタム級王座とWBAインターナショナルバンタム級王座を獲得している。

2020年6月に井上尚弥と戦ったジェイソン・モロニーの双子の弟アンドリュー・モロニー(32=オーストラリア)に判定勝ちでWBA世界スーパーフライ級王座奪取。初防衛戦でモロニーと再戦したが、偶然のバッティングでフランコの右目が塞がったため無効試合となり、2021年8月の3度目の対戦では再びフランコが判定勝ちで初防衛に成功した。

弟のジェシー・ロドリゲスは元WBCスーパーフライ級王者で、2022年10月にフライ級転向のため王座返上している。フランコはモロニーとの3戦目以来、約1年4カ月ぶりのリング。ブランクは懸念材料だろう。

IBF王者との統一戦流れ、3年半で5度防衛の井岡

試合展開はおそらく、攻めるブランコを井岡が迎え撃つ形になる。井岡にとっては噛み合う相手で、経験とテクニックを発揮できればKO勝ちも十分に期待できる。

アストン・パリクテに10回TKO勝ちしてWBOスーパーフライ級王者となったのが2019年6月。一度は決まっていたIBF同級王者ジェルウィン・アンカハス(30=フィリピン)との統一戦がコロナ禍で流れるなど、念願の統一戦が実現しないまま3年半が過ぎた。

その間、無敗の田中恒成(27=畑中)に8回TKO勝ちして初黒星をつけるなど5度の防衛を果たし、ようやく統一戦が実現した。今回にかける意気込みは相当なはずだ。

勝てばさらなるビッグマッチも

井上尚弥が4団体統一し、スーパーバンタム級に転向して4階級制覇を狙うことを明言したが、日本で初めての4階級王者は井岡だ。

井上は次々に日本ボクシング界の記録を塗り替えているが、世界戦最多勝利記録は現在も井岡が20勝で1位(井上は19勝)。日本ボクシング界を牽引してきたボクサーの一人であることは間違いなく、最近の「井上尚弥フィーバー」には内心期するものがあるだろう。

井岡にとっては、そういう意味でも存在感を取り戻す大一番。2団体統一に成功すれば、WBC王者に復帰したばかりのファン・フランシスコ・エストラーダ(32=メキシコ)、IBF王者フェルナンド・マルティネス(31=アルゼンチン)らと次なるビッグマッチが実現する可能性もある。

最近のボクシング中継は動画配信が主流になりつつあるが、今回はTBS系列で夕方5時から生中継。井岡はこれまで大晦日のリングに10回上がって9勝1敗で、井岡の勝利を観て年を越すことは年末の恒例行事でもある。井上尚弥に負けない中身の濃い試合を期待したい。

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