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DeNAは既存戦力の底上げで勝負!投は今永、打は桑原がカギを握る

2019 3/22 11:25勝田聡
桑原将志,ⒸSPAIA
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ⒸSPAIA

既存戦力の底上げで対抗

2017年シーズンはリーグ3位から日本シリーズへと進出したDeNAだが、昨シーズンは4位に終わってしまった。投手陣では今永昇太(4勝11敗)、石田健大(3勝7敗)、濵口遥大(4勝5敗)と主力左腕3人が故障や不振でそろって負け越し。貯金を作ることが出来なかった。

一方の野手陣では筒香嘉智、宮﨑敏郎、ホセ・ロペス、ネフタリ・ソトの主軸4人が結果を残し奮闘している。とくに来日1年目のソトは外国人枠、開幕直前の故障もあり107試合の出場にとどまりながら、41本塁打を放ち本塁打王を獲得した。この4人は今季も順調に仕上がっており前後を打つ打者の出来が勝敗を大きく左右することになる。

このオフに大きな補強を行わなかっただけに、上位進出を狙うためにも既存戦力の底上げが必須条件。投手陣では飯塚悟史や京山将弥といった若手投手陣が、どこまでローテーション争いに食い込むことができるかがポイントとなりそう。

一方の野手では梶谷隆幸、神里和毅といった故障で離脱してしまった選手の復調度合いが注目となる。外野争いが活発になることで、チーム全体の底上げにもなり代打・代走・守備固めといった戦術の幅も広がるだろう。

リードオフマン・桑原将志の存在

筒香、宮﨑、ロペス、ソトといった主軸打者の4人はもはや説明不要の実績がある。そのほかの脇を固める打者がどのようなパフォーマンスを見せるのかで得点力、ひいては勝敗に大きな影響を与えることになる。

特に、リードオフマンとなる選手の出塁が勝負の明暗を分けることになりそうだ。現時点では桑原将志が起用されることが濃厚となっている。当初打撃の調子が上がらず、二軍で調整を続けていた桑原だったが、一軍に合流後、3月16日のソフトバンク戦から試合にも復帰している。

復帰初戦はノーヒットだったものの、2戦目では2安打2得点とリードオフマンの役割をしっかりと果たした。

桑原が出塁することで、2番打者以降の強力打線がより生きてくることは明らか。リードオフマン桑原が2017年のように、1番で安定して結果を残すことがチームの得点力向上の鍵となる。

<オープン戦成績>
桑原将志(DeNA)
7試合/打率.190(21打数4安打)/1本/1打点

今永昇太の復活が必要不可欠

DeNAの投手陣を見渡すと、中継ぎ陣は役者が揃っている。守護神の山﨑康晃にセットアッパーのスペンサー・パットンと盤石。7回までを砂田毅樹、三嶋一輝、外国人枠との兼ね合いもあるがエドウィン・エスコバーと豊富だ。そうなるとやはり、鍵となるのは先発投手陣になる。

しかし、現時点では台所事情が苦しい。昨シーズンの新人王である東克樹が左肘痛で出遅れており、開幕は絶望となった。また2年連続で開幕投手を務めていた石田健大も故障で離脱してしまった。

そんな中、ここまで順調に来ているのが今永昇太である。昨シーズンは4勝11敗と大きく負け越し。チームが低迷する一因となってしまった。しかし、このオフにオーストラリアのウインターリーグで武者修行。侍ジャパンとして登板したメキシコ戦では2回4奪三振と快投を披露しており、今シーズンへの期待は大きい。

オープン戦では4試合に登板し18回を投げ、22奪三振、防御率2.50と結果を残している。今永の復調が2年ぶりとなるクライマックス・シリーズ出場はもちろん、リーグ制覇には不可欠であることは間違いない。シーズンを通じて好成績を残し、チームを王者へと導いていく。

<オープン戦成績>
今永昇太(DeNA)
4試合/0勝1敗/18回/奪三振22/与四球6/防御率2.50

※数字は2019年3月21日終了時点