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AI勝敗予想「選手も見る」 元中日・井上一樹氏対談②

2019 3/28 11:00SPAIA編集部
井上一樹氏握手,ⒸSPAIA
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ⒸSPAIA


ファン待望のプロ野球開幕を控え、元中日ドラゴンズで野球評論家の井上一樹氏がSPAIA編集部を訪れ、株式会社グラッドキューブ代表取締役CEOの金島弘樹と対談した。中日スポーツが紙面上に中日ドラゴンズ全試合のSPAIA AI勝敗予想を掲載することに先立ち、対談ではAIによるプロ野球順位予想を発表。一方、井上氏はSPAIAの「AI予想」に対し、KAZUKI INOUEの「KI予想」を発表した。2回連載でお届けする。


《対談シリーズ》
プロ野球順位予想「AI」と「KI」が対決 元中日・井上一樹氏対談①

選手の年俸もAIが査定すれば公平

司会:AIは精神的な部分も取り込んでいるんですか?

金島:性格を入れられたら、かなり面白くなります。

司会:現時点ではその要素は入れてないのでしょうか?

金島:まだ入れてません。僕は小1から高校まで野球をやっていましたが、20年以上前はほぼ精神論でした。スポーツは精神面が調子に影響することもあるので、マインドという指標をどうやってユーザーに届けていくか、これは大きなテーマです。

例えばコナミさんの「パワプロ」とか「プロ野球スピリッツ」などの野球ゲームでは、選手の調子が5段階くらいで表示されます。それをリアルで見せようと考えています。もし、新聞に監督から褒められた選手の記事が載ったら、少し調子が上がるのかなとか、ヤジが多いと選手もマインド下がるのかなとか。

仮に1アウトランナー2塁で6番打者なら進塁打を打つか、いろんなケースが考えられます。8割くらいサードゴロなら進塁打を打つ気がないと判断するとか、少しずつAIに性格を学習させられるかもしれません。投手でも満塁になると、キャッチャーが内角に構えててもインコースに投げられないというデータがあれば、精神的に弱いと出る可能性があります。

司会:そういうものを積み上げていって精度を高めていくと?

金島:そうですね。ただ、野球選手は1年の間で急速に進化したり、逆に調子を崩したりします。多種多様なので、今年こういう性格だから来年も使えるかと言うと、また変わってくる可能性もあります。

司会:今後は選手の査定でもAIを導入する球団があるかもしれません。

井上:その方が公平かもしれませんね。僕も契約更改交渉で「ええっ!?」というのを経験してますから。

金島:メジャーでは統計学とAIが取り入れらています。例えば、ある選手が試合で投げたり、スタメンで出たりすると、球場の飲食物の売上が8%上がるとか、エージェントが交渉材料にするそうです。野球のデータだけじゃなくて、ファンをどれだけ呼べるかですね。

井上:井上弁当がいつも500個なのに2000個売れてるとか、打撃でも勝利打点を挙げたとか、データ化してもらえればいいですね。それにプラス人間性。

金島:ベンチでどれだけ盛り上げてるかとか、人間関係とか、第三者が評価できればいいでしょうね。

井上:僕もその手はよく使いました(笑)。成績はこれだけかも知れんけど、野球以外のことでもいろいろ動いてると。ドラゴンズにとって僕を必要か必要でないかという数字にしてほしいとお願いしましたよ。

金島:その考え方は最先端だと思います。

司会:AIと真逆な気がしますが?

金島:データだけでなく、パーソナリティや性格もすごく重要です。

「AI予想が全部当たったら監督は新聞見られない」

司会:今季はSPAIAのドラゴンズ全試合のAI勝敗予想が中日スポーツ紙面に掲載されることになりました。見る選手もいるでしょうか?

井上:みんな見るでしょ。我が家で新聞を見てから来る選手、コンビニで買ってくる選手、球場でユニホームに着替えてテーブルで回し読みする選手、いろいろいますよ。

司会:当日の予告先発を見てからの予想ですか?

金島:そうです。先発投手、スタメン、球場、天気、監督の継投の傾向、マウンドの高さ、全体のセイバーメトリクス、全部入れてます。それでも当たらない時は当たりません。

井上:開幕30試合くらい終わった時に全部当たってたら怖いですね。与田監督は新聞見られませんよ。

金島:昨年のチームごとの的中率は、広島が勝つと予想した日は58.9%的中しました。同様に阪神は39.4%、DeNAは44.4%、巨人は56.1%、中日は44.6%、ヤクルトは52.9%でした。今年は読み込ませるデータをさらに充実させて、もう少し違う角度から見ていきたいです。

井上:この数字でよかったです。75%や80%だったらどうしようかと思いました。

金島:6試合全部当てるのは難しいのと、もう少し統計学的な部分とか、投手と捕手の相性とか、細かいデータを入れていくと精度は上がると思います。おそらく65~70%は当たるでしょう。

司会:シーズン中でも後半になるほど精度は高まっていくと考えてよろしいですか?

金島:そうですね。ただ、弱いのは短期決戦ですね。戦略も変わってくるし。2017年にスタートした時は全体で59.6%当たっていました。約60%ですね。2018年は全体で51.4%。昨年は難しいシーズンでした。

司会:井上さんの予想が当たる確率は何%ですか?

井上:3割3分3厘かな。いや、5割にしておきましょう。ドラゴンズOBとして人一倍応援したい気持ちもあるので、今年こそAクラスにいってよという願いを込めて。シーズン終了後、ぜひ検証しましょう!

金島:よろしくお願いします!

井上一樹,ⒸSPAIA

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