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【ルーキー通信簿】ロッテはドラ2友杉篤輝が遊撃レギュラー争い、来季は新背番号で定位置獲りへ

2023 12/9 06:00SPAIA編集部
ロッテのルーキー通信簿,ⒸSPAIA

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投手では菊地吏玖と高野脩汰が一軍デビュー

2023年のプロ野球も新人選手たちの活躍が光った。オリックスの育成4位・茶野篤政は開幕前に支配下登録され、育成出身ルーキー初の開幕スタメンを奪取。阪神のドラフト1位・森下翔太は、球団の右打者としては43年ぶりの2桁10本塁打を記録し、日本シリーズでも新人最多タイの6打点を挙げるなど、球団38年ぶりの日本一に大きく貢献した。

そこで今年の新人たちが一軍でどのような活躍を見せたのか、球団ごとにルーキーの通信簿を作成した。投手は「球威」「制球力」「奪三振」「総合」、野手は「パワー」「選球眼」「走力」「貢献度」のそれぞれ4項目について、5段階で評価している。

今回は吉井理人新監督の下、昨季の5位から2位へと躍進したロッテのルーキーたちを見ていく。

ロッテのルーキー通信簿インフォグラフィック


まず投手ではドラフト1位で入団した菊地吏玖と同4位の高野脩汰が1年目で一軍デビューを果たした。ただ、菊地は1試合のみの登板だったため、今回は高野のみ評価対象とした。

高野は開幕二軍スタートとなったが、7月25日の西武戦で中継ぎとしてプロ初登板。2回無失点投球でデビュー戦を飾った。その後も中継ぎとして登板を重ね、最終的に7試合に登板して0勝0敗、防御率1.64の成績を残した。

投手の各項目は球威がリーグの平均球速、制球力は同BB%(対戦打者に占める与四球の割合)、奪三振は同K%(対戦打者に占める奪三振の割合)、総合は同FIP(投手の責任である被本塁打、与四死球数、奪三振数のみで投手の能力を評価した指標)から算定した。

高野はストレートの平均球速が143.9キロとリーグの平均球速(146.8キロ)を下回り、球威評価は「3」。K%も17.8と平凡で奪三振評価も「3」となった。BB%は11.1とこちらもリーグ平均(8.0)に及ばず、制球力評価は「2」。FIPも4.11とリーグ平均以下の数値で、総合評価は「2」となった。

現在は菊地とともに台湾でのアジアウインターリーグに参加。実戦での経験を積み重ね、来季は勝ちパターン入りを目指す。

友杉篤輝が藤岡裕大と併用で64試合出場

野手では、ドラフト2位の友杉篤輝が一軍戦力となった。開幕一軍入りを果たすと、4月1日の開幕2戦目(ソフトバンク戦)に代打でプロ初出場。翌2日に初スタメンでプロ初安打を放った。

その後もコンスタントに安打を積み重ね、1年目は64試合に出場して打率.254、47安打、9打点、9盗塁をマーク。藤岡裕大との併用ながら52試合で遊撃のポジションを守った。

野手の各項目は、パワーがリーグの平均ISO(=長打率-打率:長打力を示す指標)、選球眼は同BB/K(四球と三振の割合から打者の選球眼を見る指標)、走力は同spd(走力を示す指標)、貢献度は同wRC(特定の打者が生み出した得点を示す指標)から算定している。

友杉は俊足巧打が売りということもあり、ISOは.038とリーグ平均(.113)を大きく下回りパワー評価は「1」、BB/Kも0.29でリーグ平均(0.42)以下で選球眼評価は「2」となった。一方、spdは4.6でリーグ平均(3.9)を上回り、自慢の走力をいかんなく発揮。wRCは 15.5を記録し、評価は「2」となった。来季は背番号が「4」に変更。今季まで藤岡が付けていた番号を背負い、ショートの定位置獲得に挑む。

その他のルーキーたちは高卒ということもあり、一軍での出場はなかった。

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