10度目の2ケタ本塁打達成した柳田悠岐
プロ野球はリーグ戦が再開。先週のパ・リーグはソフトバンクがオリックスとの首位攻防3連戦に勝ち越して首位に立った。ロッテも日本ハムに勝ち越し2位に浮上。オリックスは勝率の差で3位に沈んでいる。
また、西武が敵地で楽天に3連勝し、5位に浮上。一方の楽天は交流戦もあわせて5連敗となり、6月12日以来の最下位に転落した。
SPAIAでは6月19日から6月25日までのwRAAを集計。本塁打数や安打数も含めて打撃面で貢献度の高い選手を「週間MVP」として球団別に紹介する。
wRAAとは、リーグの平均的な打者が同じ打席数の場合と比べてどれだけチームの得点を増やしたかを示す指標。平均的な打者なら0となり、貢献度が高いほど数値は大きく、低ければマイナスになる。wRAAが10なら、その打者が打席に立つことで、平均的な打者より10点増えたと評価できる。

首位に立ったソフトバンクは、柳田悠岐がチームトップのwRAA2.8をマークした。首位攻防の3戦すべてで安打を放つなど、11打数5安打の打率.455、1本塁打、4打点を記録し、首位奪還に大きく貢献した。
25日の試合では九回に10号2ランを放ち、4年連続10度目の2ケタ本塁打に到達。通算250本塁打まであと「2」とした。プロ13年目、34歳となった今でも豪快なフルスイングは健在だ。
復帰即活躍のポランコと清宮幸太郎
2位に浮上したロッテでは、ポランコがリーグトップとなるwRAA3.3をマークした。先週、体調不良から復帰すると、全3試合で安打を放つなど9打数5安打の打率.556、1本塁打、2打点。チーム本塁打がリーグワーストの42本と長打力に欠ける打線なだけに、ここから助っ人大砲の爆発に期待がかかる。
首位攻防戦に1勝2敗と負け越したオリックスは、紅林弘太郎が11打数4安打の打率.364をマーク。wRAAは0.5でチームトップだった。連敗して迎えた25日の第3戦では2安打1打点の活躍で勝利に貢献。規定打席には未達ながら、ここまで打率.288と課題の打撃でアピールを続けている。
4位の日本ハムでは、清宮幸太郎がwRAA2.6でチームトップだった。先週は全4試合でヒットを放ち、16打数6安打の打率.375、1本塁打、5打点をマーク。これで左腹斜筋損傷から6月14日に復帰後は打率.333と好調。上位進出へ頼もしい大砲が帰ってきた。
決勝本塁打放った岸潤一郎、小深田大翔
4連勝と勢いが出てきた西武は、岸潤一郎がwRAA2.3でチームトップだった。先週は2試合にスタメン出場し、9打数5安打の打率.556をマーク。24日の楽天戦では決勝点となる先制の2号ソロ、25日の同戦では3安打猛打賞と打棒が爆発した。独立リーグ出身の4年目外野手がレギュラーの座を虎視眈々と狙っている。
最下位に転落した楽天は5試合で8得点と打線に元気がない。その中で小深田大翔がチームトップのwRAA1.6をマークした。先週は全5試合中4試合で安打を放ち、15打数4安打の打率.267。打線が低調の中、ひとり気を吐いていた。
AクラスとBクラスで明暗がくっきり分かれているパ・リーグ。下位3チームはオールスター前までに差を詰めておきたいところだろう。特に、楽天は今週、来週と上位陣との対決が続くだけに、最下位からの巻き返しへ早くも正念場を迎えることになりそうだ。
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