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山﨑福也6年ぶり完封逃すも6勝目、オリックスに2桁勝利カルテット期待?

2023 6/27 11:00SPAIA編集部
オリックス山﨑福也,ⒸSPAIA
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ⒸSPAIA

山﨑福也の丁寧な投球を証明するコース別被打率

オリックスの山﨑福也が6月25日のソフトバンク戦(PayPayドーム)で6勝目を挙げた。8回までソフトバンク打線をわずか2安打無失点に抑える好投を見せ、6年ぶりの完封勝利も期待されたが、9回2死一塁から、柳田悠岐に10号2ランを浴びて降板。それでも8.2回4安打2失点で6勝目を挙げ、ハーラートップに並んだ。

日大三高から明治大を経て2014年ドラフト1位で入団して9年目。自己最多だった2021年の8勝(10敗)はもちろん、初の2桁勝利も見えてきた。

平均142.1キロのキレのいいストレートに加え、スライダー、チェンジアップ、フォーク、カットボール、カーブと変化球を低めを中心に丁寧に投げ分ける。ストライクゾーンを9分割したコース別の被打率は以下の通り。

オリックス山﨑福也のストライクゾーン別被打率


打者の左右を問わず、唯一15%以上を示す赤色になっているのが外角低め。逆に7%未満を示す青色はど真ん中と真ん中高めなどの甘いコースで、いかにコーナーを丁寧についているか分かるだろう。

高い打撃センスの持ち主で、昨年のヤクルトとの日本シリーズ第2戦(神宮)では自ら先制タイムリーを放つなど、打力がクローズアップされることも少なくなかった。今季も6月16日のヤクルト戦で2安打1打点をマークするなど交流戦で3連勝。6月は4戦4勝、防御率2.33と投手としても秀逸の成績を残している。

山本由伸、宮城大弥、山下舜平大と4人でハーラートップタイ

現在、パ・リーグは6勝で7人の投手が並んでいる。しかも、そのうち4人は山﨑のほか、山本由伸、宮城大弥、山下舜平大とオリックス勢なのだ(残る3人は上沢直之と鈴木健矢の日本ハム勢とロッテの西野勇士)。

昨季まで2年連続投手4冠に輝いた大黒柱・山本由伸以外にも計算できるローテーション投手が多いのは、首脳陣にとっても心強い限りだろう。

パ・リーグの上位3チームは目まぐるしく順位が入れ替わっており、混戦のまま進む可能性も十分にある。暑い夏場に突入すると、投手陣の疲労の蓄積が勝敗を分けることもある。

そんな時、投手の頭数が揃っているオリックスが抜け出しても不思議ではない。リーグ3連覇に向け、実績のある山本や宮城以上に、今後の山﨑の活躍がカギを握るかも知れない。

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