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ヤクルト内山壮真、正捕手・中村悠平がWBC出場中にオープン戦打点王の猛アピール

2023 3/24 06:00SPAIA編集部
ヤクルトの内山壮真,ⒸSPAIA
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2022年日本シリーズで3ラン放ったホープ

第5回ワールドベースボールクラシック(WBC)が日本の優勝で終了し、世界一の侍戦士たちが所属チームに復帰する。WBCで熱戦が繰り広げられる間、例年になく注目度の低いオープン戦で猛アピールしている選手は少なくない。

ヤクルトの内山壮真捕手(20)もその一人だ。オープン戦では12球団トップタイの11打点を挙げて打点王をひた走る。正捕手の中村悠平がWBCで抜けている間に存在感を高めているのだ。

内山は星稜高時代、2年夏の甲子園で準優勝。3年時は新型コロナの影響で、出場を決めていたセンバツは中止となり、夏は高校野球交流試合で聖地に立ったのみだった。

それでも高校通算34本塁打のパンチ力への評価は高く、2020年ドラフト3位でプロ入りすると、ルーキーイヤーの2021年に二軍で74試合に出場して8本塁打をマーク。2年目の2022年は一軍で74試合に出場し、4本塁打を放った。

特に存在感を発揮したのが日本シリーズだ。第2戦の9回無死一、二塁から代打として打席に立ち、オリックス・阿部翔太から同点3ラン。神宮の夜空にかけたアーチは鮮烈だった。

捕手からコンバートされて大成した打者は多数

ただ、オープン戦でも打率は2割台前半とまだまだ粗削りな部分を残す。実戦経験を積むことがスキルアップへの近道だろうが、捕手というポジション柄、そう簡単にはいかない。WBCでも甲斐拓也(ソフトバンク)より多い5試合に出場した中村の壁は高いだろう。

今春キャンプから外野にも取り組んでおり、出場機会を増やすためにコンバートされる可能性もある。センター塩見泰隆は不動だが、ベテラン青木宣親や外国人らと争うレフトやライトならチャンスはありそうだ。

打力を活かすために捕手からコンバートされた例は多い。「鉄人」と呼ばれた衣笠祥雄は捕手としてプロ入り。通算403本塁打の山﨑武司も捕手として背番号22を背負った。

2度の首位打者と2006年に本塁打、打点の二冠王に輝いた小笠原道大や、通算2050安打の和田一浩、通算364本塁打の江藤智、代打逆転満塁優勝決定本塁打の北川博敏も元々は捕手だ。

伸びしろの大きい内山が正捕手としてレギュラーは奪う可能性ももちろんある。2023年に飛躍の予感が漂う20歳。シーズン開幕後の起用法とそのプレーに注目だ。

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