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ヤクルト投打のキーマン、山田哲人と高橋奎二 復活と飛躍の先にある初のリーグ3連覇

2023 2/9 06:00SPAIA編集部
ヤクルトの山田哲人と高橋奎二,ⒸSPAIA
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不完全燃焼に終わった山田哲人

昨年セ・リーグ連覇を成し遂げたヤクルト。今季は球団初の3連覇、そして日本一奪還を目指すシーズンとなる。そのキーマンとなるのがここ数年、不完全燃焼に終わっている山田哲人だ。

プロ12年目の昨季は23本塁打を放つも、打率は規定打席に到達した2014年以降でワーストの.243。140三振はリーグワーストと満足のいく結果は残せなかった。キャプテンとしての重圧もあっただろう。リーグ連覇の歓喜の輪の中では涙にくれた。

2年連続でオリックスと対戦した日本シリーズでは3戦目に先制3ランを放つなど2安打をマーク。しかし、その他の試合では無安打に終わり、球団初の連覇も逃した。

履正社高から2010年ドラフト1位で入団すると、高卒4年目の14年に日本人右打者最多のシーズン193安打を放ち最多安打のタイトルを獲得。15、16年に史上初の2年連続トリプルスリーを達成し、18年には打率.315、34本塁打、33盗塁で自身3度目のトリプルスリー達成と、一気に球界を代表する選手へと上り詰めた。

走攻守すべてでファンを魅了していたが、19年以降は徐々に成績が低迷。打率は最高でも.272、盗塁数はここ3年8、4、10と激減している。過去の活躍が鮮烈だっただけに、近年の成績には物足りなさが残る。今年31歳、まだまだ衰えるような年齢ではない。今後も村上とともに打線を牽引してもらわなければ困る選手だ。

キャプテン3年目の今季は、球団初のリーグ3連覇がかかっている。野村克也監督時代の黄金期でもなしえなかった偉業達成には、山田の活躍は欠かせない。3年連続の胴上げを今年はうれし涙で彩ることができるか。キャプテンの打棒復活が待たれる。

キャリアハイの成績残した高橋奎二

山田が打のキーマンなら、投のキーマンは高橋奎二だろう。昨季プロ7年目でキャリアハイとなる8勝を挙げた快速左腕には、今季初の2ケタ勝利への期待も大きい。

龍谷大平安高から2015年ドラフト3位で入団したが、左肩の故障などに苦しみ、中々一軍に定着できなかった。転機となったのはプロ6年目の21年。投球フォームの変更が功を奏し、シーズン後半に先発ローテーションへ定着した。

14試合で勝利数こそ4勝にとどまったものの、防御率は2.87と自身初の2点台を記録。6年ぶりのリーグ優勝にも貢献した。さらに日本シリーズではプロ初完封を挙げ、優秀選手賞にも輝いた。

勢いそのままに、昨季も先発ローテの一角として17試合に登板。キャリアハイとなる8勝、防御率2.63を記録し、リーグ連覇に貢献した。ただ、昨年やり残したこともある。9月中旬に新型コロナウイルスに感染して離脱。そのまま登板なくレギュラーシーズンを終え、自身初の2ケタ勝利には届かなかった。

今年1月には、3月のWBCを戦う侍ジャパンにも初選出。球界を代表する投手となった左腕は、今年さらなる飛躍を目指す。世界一、リーグ3連覇、2ケタ勝利。目標を1つずつクリアしたその先には、エースの称号が待っている。

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