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Jリーグにダビド参戦、移籍市場が活発 昌子の動向次第では更なる動きも

2018 12/27 07:00中山亮
サッカー選手,イメージ画像,ⒸShutterstock.com
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移籍市場の中心、ヴィッセル神戸

天皇杯決勝が前倒しとなったことで普段よりも早く始まった2018年のシーズンオフ。その影響もあってか例年以上に移籍市場は活発に動いている。

そんな移籍市場で最初のビッグニュースとして飛び込んできたのが、元スペイン代表ダビド・ビジャのヴィッセル神戸加入だろう。UEFA EURO2008、FIFAワールドカップ2010の得点王でありスペイン代表歴代最多得点記録を持つビジャが、来シーズンJリーグでプレーするのだ。

過去にもフォルランなどワールドクラスのストライカーがJリーグでプレーしてきたが、ビジャはその中でも最高クラスの選手。スペイン代表やFCバルセロナで共にプレーしたイニエスタと同じチームでプレーするとあって、期待度は高い。チームメイトにはポドルスキもおり、監督もフアン・マヌエル・リージョである。

そして、その神戸にさらなる選手が加わることとなった。G大阪から初瀬亮、C大阪から山口蛍を獲得。特に山口蛍はワールドカップ直近2大会に連続出場している数少ないJリーガーで、2017年C大阪がカップ戦2冠に輝いた立役者だ。ボール奪取力はJリーグナンバーワン。魅惑の攻撃陣を支える役割としては適任者と言えるだろう。

中心選手が一気に移籍したC大阪

一方で、山口が抜けたC大阪はかなり厳しい移籍市場を迎えている。山口のみならず、杉本健勇が浦和へ、山村和也が川崎Fへの移籍を発表。リーグ最終節で先発していた選手のうち3選手が一気にチームを去ることとなったのだ。

さらに、昨季カップ戦2冠を達成した尹晶煥監督の退任も発表。クラブがどこまで意図していたものなのかはわからないが、C大阪にとって大きな転換期がやってくることとなった。

札幌から都倉賢を獲得し、東京Vを2年連続J1参入プレーオフに導いた名将ミゲル・アンヘル・ロティーナを新監督として招聘することは決まっているが、現時点ではマイナスの方が大きい。クラブがどこまで準備し、新監督を支えることができるかが大きなポイントとなるだろう。

着々と補強を進める川崎F

V2を達成した川崎Fは、C大阪から加入する山村以外にも着々と補強を進めている。

最大の注目はブラジルのインテルナシオナルから獲得したレアンドロ・ダミアン。ロンドン五輪得点王でブラジル代表キャップも持つ大型ストライカーは、ポストプレーが上手く得点も奪える万能型タイプ。エゴイスティックなタイプではないので、川崎Fの戦い方に順応する可能性も高い。

ただでさえJリーグMVPの家長昭博に中村憲剛、小林悠、大島僚太と並ぶリーグ屈指の攻撃陣に、レアンドロ・ダミアンが加わってくる。退団が発表されたエウシーニョの後釜に不安があったが、広島から攻撃的なプレーが魅力の馬渡和彰を獲得し、抜かりはない。

まだまだ動く可能性がある移籍市場

ここまででも例年以上にビッグネームが動いている移籍市場だが、今後もまだまだ動く可能性が高い。

その最大の要因となっているのが鹿島の昌子源の動向だ。

昌子はワールドカップ後にオファーがありながらも断念した海外移籍が確実視されており、正式に決定すれば鹿島がCBの補強に動くのは確実。これだけの選手が移籍するとなると玉突き的に次々と動く可能性も十分ある。

また、C大阪がさらに選手を補強することも考えられ、チーム内得点王の都倉が去った札幌も補強に動く可能性が高い。昨年から大幅に増えているJ2からJ1への移籍も含め、開幕直前まで移籍市場からは目が離せない状態が続きそうだ。