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なでしこジャパン悲願の五輪初優勝へカギは初戦カナダ戦

2021 7/16 11:00梶井誠
岩渕真奈,Ⓒゲッティイメージズ
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Ⓒゲッティイメージズ

東京五輪女子サッカー7月21日開幕

いよいよ7月21日(水)に東京五輪グループリーグ初戦のカナダ戦を札幌ドームで行うサッカー日本女子代表(なでしこジャパン)。前回のリオデジャネイロ五輪の出場権を逃し、まさに捲土重来の大会となる。

さらに9月12日(日)に開幕戦を迎える女子プロリーグ「WEリーグ」のスタートにあたって、女子サッカー人気復活のカギを握るオリンピックとなる。

なでしこジャパンの東京五輪日程


日本はFIFA女子ランキング10位で、対戦相手のカナダは8位。カナダは2012年ロンドン、2016年リオとオリンピック2大会連続で銅メダルを獲得している。

カナダ女子代表といえば、296回の国際試合出場で世界記録の186ゴールをたたき出している38歳のFWクリスティン・シンクレア(ポートランド・ソーンズFC)がチームの顔だが、今回のチームは、リオオリンピックチームの12人のベテランが含まれ、2019年カナダ人最優秀選手のDFアシュリー・ローレンス(パリ・サンジェルマンFC)やFWエヴリーヌ・ヴィーンズ(NJ/NY ゴッサムFC)らが注目選手として挙げられる。

2019年のフランスFIFA女子ワールドカップ後に国際親善試合で戦ったときは、日本が4-0でカナダに快勝したが、約2年を経て互いにフレッシュなメンバーを加えており、予選リーグ初戦は必見だ。

2戦目は侮れないイギリス統一代表チーム

24日の2戦目は、イングランドではなく、イギリス本土4協会で組織される女子サッカーのイギリス統一チーム、いわゆる「チームGB」が相手。イングランドはFIFA女子ランキング6位だが、チームGBは、2012年ロンドンオリンピック以来2回目の出場で、今の力は未知数というのがなんとも不気味だ。

今回のチームは、ロンドンオリンピックで登録された5人のほか、“チームの背骨”となる主力には、FA女子スーパーリーグのタイトルを獲得し、今シーズンのUEFAチャンピオンズリーグ決勝に進出したチェルシーFCウィメンのFWフラン・カービー、MFソフィー・イングル、DFミリー・ブライトが名を連ねる。

特にFAウィメンズスーパーリーグプレーヤーオブザイヤーを受賞したFWフラン・カービーは要注意。さらに、FA女子スーパーリーグ2位のマンチェスターシティのDFルーシー・ブロンズは、FIFAベストウィメンズプレーヤーオブザイヤーを受賞するほどの実力者だ。

ロンドンではベスト8止まりだったが、主力選手がリーグ戦の勢いそのまま、今回は虎視眈々と狙っているに違いない。

3戦目は五輪初出場のチリ、3連勝でグループ1位通過に期待

南米からは、圧倒的な強さを見せたブラジル代表が7大会連続出場で、チリ女子代表はカメルーン女子代表との大陸間プレーオフを勝って五輪初出場を決めた。

27日の3戦目で対戦するのが、FIFA女子ランキング37位のチリだ。注目選手はキャプテン兼ゴールキーパーのクリスティアン・エンドラーだが、日本としては初戦、2戦目の強豪に勝って、3戦目で足をすくわれることはぜひとも避けたい。

そして、グループ各組上位2チームと3位の成績上位2チームが準々決勝(ベスト8)に進むが、グループEは1位で抜けると「F/G組3位」と、2位抜けだと「F組2位」との対戦になる。

グループFはオランダ(FIFA女子ランキング4位)、ブラジル(同7位)、中国(同15位)、ザンビア(同104位)の4カ国。グループGはアメリカ(同1位)、スウェーデン(同5位)、オーストラリア(同9位)、ニュージーランド(同22位)の4カ国となっている。

どのチームも練習不足、連携不足などが懸念される今五輪だが、日本には登録された22人の総力で勝ち抜いて、金メダル獲得が期待される。

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