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今年のプロレス納め!新日本プロレス『WORLD TAG LEAGUE』開催!

2018 12/2 07:00鈴木善勝
リング,ⒸShutterstock.com
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年の瀬の風物詩!今年も新日本にタッグリーグがやってきた!

「プロレス」「12月」と言えば、昔からのファンはタッグリーグとすぐ答えられるのではないか。 12月の新日本プロレスでは「MSGタッグリーグ戦」、全日本プロレスならば現在も続く「世界最強タッグ決定リーグ戦」など、タッグ戦線の試合を楽しむことができる。

現在、新日本プロレスでは「MSGタッグリーグ戦」から「WORLD TAG LEAGUE」に名称を変え、固い絆で結ばれた2人が、優勝を目指してしのぎを削っている。 普段から活躍するタッグチームや、シングルプレイヤーとして活躍する者同士が組むチームなど様々あり、年の瀬を大いに盛り上げるリーグとなっている。

ここでは、数々のチームの中でも、現在高得点を獲得しているチームを紹介し、試合の見どころを伝えていきたい。

タッグリーグの敷居を上げられるか?前年度優勝チームの意地

現在の新日本プロレスで1番人気のタッグチームと言えば、EVIL&SANADA組と言っても過言ではない。 内藤哲也率いる「Los Ingobernables de Japón(ロス・インゴベルナブレス・デ・ハポン)」のメンバーで、前年度のタッグリーグの覇者である。 第79代IWGPタッグチャンピオンにも輝き、名実ともに新日本プロレスを代表する2人だ。

EVILは海外遠征から日本に戻り、「キング・オブ・ダークネス」として大きな鎌を持って入場するなど一見イロモノ風だが、実力は間違いなく、技術で観客を魅了してきた。11月3日には世界的スーパースター、クリス・ジェリコとも一戦交え、敗れはしたものの熱戦を繰り広げた。

SANADAは、かつての新日本プロレス闘魂三銃士である武藤敬司の下でプロレスを学んだ。G1では相手の得意なファイトスタイルでも臆することなく立ち回り、器用で柔軟な面を見せていた。シングルのベルトを保持したことはないが、その臨機応変な戦い方から、これからの活躍が期待されている選手である。

2人は「タッグリーグの敷居の高さと価値を上げたい」「今までのタッグリーグの概念を覆したい」と志し、本大会に臨んでいる。

王者として君臨していた時から、イギリスへの遠征も経験し、お互いの波長はますますシンクロしていった。彼ら目当てのプ女子も多く、黄色い声援を送られることも少なくない。 現在も着々と勝ち星を獲得し、優勝候補として挙げられている。 シングル戦線でも活躍し、個としての魅力も十分にある2人。果たして2年連続の優勝を勝ち取ることができるか。

ベテランタッグの快進撃!「K.E.S」の迫力と技に注目!

かつての新日本プロレスには、人々を魅了する大型外国人レスラーが多く存在した。 ハルク・ホーガン、スタン・ハンセン、アンドレ・ザ・ジャイアント。タッグチームならブルーザー・ブロディ&ジミー・スヌーカなど、歴史をつくった外国人レスラーが多数いる。

現在の新日本プロレスには、その歴史の中に名を残すであろう、大型外国人レスラーのタッグチームがいる。 その名は「K.E.S」。ランス・アーチャー&デイビーボーイ・スミスJr.の2人だ。

身長は両者ともほぼ200cm。体重は合わせて240㎏にもなるタッグチームだ。 2012年からタッグを組み、第61、63、78代IWGPタッグ王座にも輝いている。海外などで活躍し、去年、新日本プロレスに戻ってきた彼らだが、その説得力のあるパワーファイトは見る者を魅了する。

デイビーボーイ・スミスJrは、名の通りかつて新日本プロレスで活躍していたデイビーボーイ・スミスの息子であり、幼い頃から父の影響で日本のプロレスを観て育ってきた。 プロレスの名門「ハート・ダンジョン」で技を磨き、パワーファイターながら技巧も備えた実力者だ。

相棒であるランス・アーチャーは海外のインディー団体で経験を積み、世界最大のプロレス団体「WWE」でも活躍したレスラーだ。 荒々しいラフファイトを得意としながら、ここぞという時の機敏な戦い方も魅力のひとつである。口に含んだ水を巻き散らす(現在は会社からの忠告により封印)狂気的な入場シーンには、会場にいた子どもが怖さのあまりに泣き叫んでしまうことも(2018年3月16日ニュージャパンカップ)。

タッグ歴ならば、どのチームよりも勝るK.E.S。最近は目立った功績を残せていないからこそ、このタッグリーグで再び脚光を浴びるチャンスである。 前年度優勝のEVIL&SANADA組とは12月7日の秋田・ナイスアリーナ大会にて対決。人気を博し、勢いに乗る2人をベテランタッグは止めることができるか?

読めない優勝戦線。平成最後のタッグリーグを見逃すな!

ずる賢い戦法で勝ち星を積み重ねている石井&矢野組。パワフル&身軽さを兼ね備えながらも、苦戦を強いられているエルガン&ジェフ組。ファイトスタイルが全くの正反対で、タッグを組むのも初めてながら前年度優勝チームを下したザック&タイチ組。

様々なタッグチームが優勝をかけて戦い、プロレスファンを楽しませている。現段階ではどのチームが優勝するか読めず、ファンの関心は高まるばかりだ。

タッグマッチこそ、プロレスの醍醐味だが、軽く見るファンなども少なからずいる。「WORLD TAG LEAGUE」では、シングルのリーグ戦に負けず劣らずの熱戦が繰り広げられている。

平成最後のタッグリーグは、男たちの固い絆で結ばれた熱い戦いとして、締めくくっていただきたい。