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【大阪杯】注目2強はグランアレグリア優勢も距離延長が鍵 当日まで覚えておきたいデータ

2021 3/28 17:00勝木淳
2021年大阪杯のデータⒸSPAIA
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年齢別で優勢は5歳グランアレグリア

かつて大阪杯は春の始動戦という位置づけにあり、歴代勝ち馬にはスーパークリーク、トウカイテイオー、メジロマックイーン、エアグルーヴなど名馬がズラリ。豪華すぎるGⅡは2017年にGⅠへ昇格。春の中長距離GⅠ三連戦の初戦という位置づけになった。

3戦の距離は2000m、3200m、2200m。今年はすべて阪神競馬場で行われるが、コントレイルやグランアレグリアなど主力は3レース全てには出走しないだろう。言い換えれば大阪杯は先を考えた一戦ではなく、全力で狙うタイトルともいえる。勝つのは無敗三冠を達成したコントレイルか2000m初挑戦のグランアレグリアか、または伏兵か。戴冠を許されるのはたった1頭。GⅡ時代を含む過去10年とGⅠ昇格後4年のデータを比較、その傾向をあぶりだす。

過去10年の大阪杯人気別成績ⒸSPAIA


過去10年で1番人気は【4-2-2-2】。勝率40%をどう考えるか。案外勝っていないともとれるが、複勝率80%は文句なし。まず馬券圏内を外さないとみたい。GⅠ昇格後は【2-0-1-1】勝率50%、複勝率75%。馬券圏外だったのは19年ブラストワンピース6着(前走有馬記念1着)だけだ。

気になるのは3番人気【0-0-1-9】。1、2番人気と比較すると明らかに好走できていない。また確率でみれば、6番人気以内が好走ゾーンになる。7番人気以下は好走した馬もいるものの、確率的には狙いにくい。しかし、GⅠ昇格後は頭数がそろうようになり、9番人気【1-0-0-3】(19年アルアイン1着)など好走範囲が広がっている点に注意したい。

過去10年の大阪杯馬齢別成績ⒸSPAIA


4歳【5-4-5-24】、5歳【5-4-2-28】なので、この2世代が強力。ベテランは6歳【0-1-3-24】を連下候補に考える程度だろう。GⅠ昇格後は4歳【1-2-3-13】、5歳【3-1-1-18】と変化、5歳が勝ち切る傾向がある。4歳コントレイルに立ちはだかる5歳グランアレグリアに有利なデータだ。ちなみに牝馬は過去10年【2-1-1-6】勝率20%。GⅠ昇格後は【1-1-0-1】。昨年ラッキーライラックとクロノジェネシスがワンツーフィニッシュを決めた。この年も5、4歳の順で決まった。

過去10年の大阪杯枠別成績ⒸSPAIA


1枠【0-0-0-11】、2枠【0-0-2-10】は極端な結果なので、気をつけよう。好走ゾーンは3~5枠と7・8枠。これはGⅠ昇格後も同じ。コース全体の成績も1枠は若干勝率が低いものの、ここまで極端ではない。

ギベオンの再激走はあるか

年齢別成績はグランアレグリア優勢を伝えるが、これからは具体的な戦歴をベースにコントレイルとグランアレグリア、もしくは2頭以外の好走馬がいるかどうかみていく。

過去10年の大阪杯前走クラス別成績ⒸSPAIA


過去10年だと前走GⅠ【4-2-5-18】と前走GⅡ【5-6-5-49】に開きがある印象だが、GⅠ昇格後はさらに差が開く。

GⅠ昇格後の大阪杯前走クラス別成績ⒸSPAIA


GⅡ時代も厳しかった前走GⅢは【0-0-0-7】でさっぱり。チャレンジCを勝ったレイパパレには不吉なデータ。5戦5勝、デアリングタクトと未対戦ながら抵抗できうるだろうと評価される一方、高レベルなメンバーと未対戦というのは不利であり、データを覆せるだろうか。GⅠ【1-1-0-4】、GⅡ【3-3-4-31】なので、昇格後4年間の好走条件は限られる。

過去10年の大阪杯前走GⅠ組レース別成績ⒸSPAIA


過去10年の前走データを見る。キズナの前走凱旋門賞を除けば、有馬記念【2-2-3-8】、ジャパンC【1-0-1-3】が好走パターン。これがGⅠ昇格後になると、

GⅠ昇格後の前走GⅠ組レース別成績ⒸSPAIA


有馬記念【1-1-0-2】、ジャパンC【0-0-0-2】、香港C組【0-0-0-2】の3レースしか例がない。これをもってクレッシェンドラヴがコントレイルより優勢とはさすがにいえない。ジャパンC組の2頭は20年5着ワグネリアン、11着マカヒキ。ダービー馬とはいえ5、7歳。判断しようがない。

前走マイルCSというローテは、1986年以降で【0-0-0-1】。2004年2番人気4着バランスオブゲームしかいない。グランアレグリアはアーモンドアイと同じくこれまでの常識を覆す馬。ローテは関係なく、2000mをこなすか否かに尽きる。

過去10年の大阪杯前走JC組着順別成績ⒸSPAIA


コントレイルを意識し、過去10年【1-0-1-3】とサンプル数が少ない前走ジャパンC組を着順別でみる。コントレイルと同じジャパンC2着馬は大阪杯で【1-0-0-0】。唯一の勝利はここに該当。13年オルフェーヴルと同じ。おお、同じ三冠馬だと思うが、オルフェーヴルの記録は5歳のもの。同馬の4歳初戦はあの阪神大賞典だ。ちなみに牡馬の歴代三冠馬のうち4歳初戦敗退は、オルフェーヴルとミスターシービーの2頭。いずれも2着で、世代レベルが……など、なんだかんだと言われつつも、三冠馬はそうは負けない。

過去10年の大阪杯前走GⅡ組レース別成績ⒸSPAIA


GⅠ昇格後の大阪杯前走GⅡ組レース別成績ⒸSPAIA


最後に前走GⅡ組をチェック。中山記念【2-2-1-15】、金鯱賞【2-1-1-13】、京都記念【1-3-1-11】ぐらいまでを評価。これがGⅠ昇格後になると、金鯱賞【2-1-1-12】、中山記念【1-1-1-5】、京都記念【0-1-1-7】と変化。大阪杯のステップレースという位置づけになった金鯱賞はそれなりに機能するようだ。

GⅠ昇格後の大阪杯前走金鯱賞組着差別成績ⒸSPAIA


金鯱賞は、大阪杯GⅠ昇格にあわせて、2017年にそのステップレースとして移設されたわけで、それ以前は1頭しか出走がない。よって2017年GⅠ昇格以降のデータを取りあげると、金鯱賞を勝つか、ある程度差をつけられて負けた馬がよさそう。ギベオンかペルシアンナイトあたりが好走パターンにハマる。前走でデアリングタクトに勝ち、大波乱を巻き起こしたギベオンの連続好走はあるだろうか。

ライタープロフィール
勝木 淳
競馬ライター。競馬系出版社勤務を経てフリーに。優駿エッセイ賞2016にて『築地と競馬と』でグランプリ受賞。主に競馬のWEBフリーペーパー&ブログ『ウマフリ』や競馬雑誌『優駿』(中央競馬ピーアール・センター)にて記事を執筆。

2021年大阪杯のデータインフォグラフィックⒸSPAIA


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