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まさに戦国時代!世界ランキング1位に復帰なるかジョーダン・スピース

2017 8/25 10:07hiiragi
Jordan Spieth
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10か月ぶりとなる世界ランキング3位への復帰

2017年PGAツアー全米オープンの翌週、6月25日に行われたトラベラーズ選手権で優勝したのはジョーダン・スピース選手だった。スピース選手はこの大会で自身10回目の優勝を飾るとともに、世界ランキングでも2016年8月28日以来約10か月ぶりとなるベスト3への復帰を果たした。これで2016年3月27日に失った世界ランキング1位の座をうかがえる位置まで戻ってきた。

スピース選手は1993年生まれ、アメリカはテキサス州ダラス出身のプロゴルファーだ。若い頃より頭角を現し、2009年、2011年の全米ジュニアに優勝、タイガー・ウッズ選手に次ぐ複数回優勝を達成した。2012年には全米オープンで21位タイに入りローアマチュアを獲得する。21位タイは当時復帰途上のタイガー・ウッズ選手と同じ順位だった。その後プロに転向、2013年からはプロとして、PGAツアーに本格参戦することになる。

82年ぶりの快挙、PGAツアーに10代で優勝

2013年、プロ初年度は、決して順風満帆だったわけではない。1月に行われた初戦のファーマーズ・インシュランスオープンでは予選落ちに終わっている。3月のプエルトリコオープンでは首位と1打差の2位タイと結果を出したが、4月のバレロテキサスオープン、チューリッヒクラシックでは予選落ちと極端なゴルフが続いた。そして6月の全米オープンでも予選落ちを喫し、7月にジョンディアクラシックを迎えている。

この試合は例年全英オープンの前週に行われ、主だった選手は出場を見合わせる。その分、若手選手にはチャンスの多い大会だ。初日は-1の64位タイと出遅れてしまう。しかし2日目-6で回り19位タイまで順位を上げると、3日目も-6、トータル-13である。首位と6打差の9位タイで最終日を迎えた。

最終日はツキも味方する。上位の選手がスコアを伸ばせない中、最終18番ホールを40ヤード以上あるバンカーからのチップインでバーディを奪い、この日も-6で回ると、デビッド・ハーン選手、ザック・ジョンソン選手とのプレーオフへともつれ込んだ。そして5ホール目にパーをセーブして優勝を決める。PGAツアーでは82年ぶりとなる10代選手(19歳)の優勝だった。

マスターズで味わった栄光と悲劇

プロ2年目の2014年にはマスターズに初出場を果たし、優勝争いを演じて見せた。
初日は71で回り首位と3打差の12位と好位置でのスタートとなった。2日目は70で回り首位と4打差の3位タイに順位を上げた。3日目も70で回りトータル-5で首位タイに浮上、最終日は同じ-5のバッバ・ワトソン選手と最終組でスタートを切った。ワトソン選手は2012年のマスターズを制した名うての飛ばし屋レフティだ。前半一時リードする場面もあったが、最後には3打差をつけられ2位タイで戦いを終えた。

そして迎えた2015年マスターズは初日64で回り2位に3打差をつける首位でスタートを切ると、2日目66、3日目70とスコアを縮め首位の座をキープ。最終日も70で回り、2位と4打差をつける完全優勝で、マスターズを制した。
この時のスコア-18はタイガー・ウッズ選手に並ぶ最小タイスコア、21歳8か月はタイガー・ウッズ選手の21歳3か月に次ぐ若さだった。

2016年のマスターズでも優勝争いを演じる。初日首位でスタートすると、3日目まではスコアを落としながらも首位をキープ、2年連続の完全優勝かと思わせた。しかし、12番ショートホールで池に2度打ち込む7打を献上、首位と3打差の2位タイに終わってしまった。

初登場から5年、上り詰めた世界ランキング1位

スピース選手が世界ランキングに登場するのは、2010年21週、5月23日付の864位が最初だ。当時アマチュアながら、PGAツアー、バイロンネルソン選手権に出場、16位タイの成績を挙げている。

プロ初年度2013年は807位からのスタートとなった。2位タイとなったプエルトリコオープンで276位に躍進すると、徐々にステップアップ、初優勝のジョンディアクラシックでは59位まで順位を上げた。そしてプレーオフの4試合では、ドイツバンク選手権4位タイ、ザ・ツアー選手権 presented by コカ・コーラでは2位タイに入る活躍を見せ、807位スタートから22位と、実力としては当然のように、しかし驚異的な飛躍を遂げ、2013年を終えた。

2014年初出場のマスターズで2位タイに入り、世界ランキングでも初めてベスト10に顔を出した。
2015年は9位からのスタートとなった。3月のバルスパー選手権で優勝を飾り6位に着けると、4月のマスターズでも優勝を飾り、2位まで躍進する。この時のランキング1位はロリー・マキロイ選手で平均ポイントは11.54、対するスピース選手は9.15である。2位になったとはいえ、この時はまだまだ1位の座は遠かった。

その後も6月の全米オープンでメジャー2連勝を飾り、7月のジョンディアクラシックでも優勝とポイントを増やしていく。そして8月の全米プロゴルフ選手権で2位に入ると17位に終わったロリー・マキロイ選手をとらえ、世界ランキング1位の座に上り詰めた。

男子ゴルフ界は戦国時代に突入、ひしめく強豪たち

2015年は、ロリー・マキロイ選手にジェイソン・デイ選手を加えた、3強による1位争奪戦が続いたが、11月8日1位になると20週間は独占、トータルでは26週間1位の座を守った。しかし2016年3月終わりに行われたWGCデルマッチプレーではベスト16で敗退、優勝したジェイソン・デイ選手にその座を明け渡してしまう。

1週おいて行われたマスターズでは、初日から3日目まで首位を独走2年連続の完全優勝かと思わせたが、最終日まさかの逆転負けをする。世界ランキング1位へのカムバックのチャンスを逃してしまった。
そして7月3日にはWGCブリヂストン招待で世界ランキング3位に着けていたダスティン・ジョンソン選手が優勝し2位に躍進、スピース選手は押し出される形で3位に下がってしまった。9月4日には4位、10月30日には5位と順位を下げ、2017年5月21日には7位まで順位を下げる。その間平均ポイントは10点を切り、全米オープン終了時点の6月18日付ランキングでは6.87まで下降した。

そんな状況下での2017年トラベラーズ選手権、優勝である。この優勝で平均ポイントは7.74まで上昇、順位も3位まで戻したが1位のダスティン・ジョンソン選手は12.61ポイントとまだまだ差がある。この時点で2位松山英樹選手、4位ロリー・マキロイ選手、5位ジェイソン・デイ選手と強豪ぞろいだ。誰が1位になってもおかしくない。世界ランキングレースから目が離せない。

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