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BリーグにMIPがあるなら齋藤拓実が最有力 もしBリーグにあのタイトルがあったら

2020 4/1 11:00ヨシモトカズキ
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A東京でもまれた齋藤は滋賀への移籍で真価を発揮

新型コロナウイルスの影響で3月末をもってシーズンが終了したBリーグ。シーズン途中ということで優勝クラブは決めないものの、リーダーズはシーズン終了直後に発表され、MVPを含めた個人賞に関しては例年通り決定する予定だ。

そんなタイトルについて、他のリーグにはあるがBリーグに存在しないタイトルが存在したら誰が受賞するのか、今季のリーグを振り返りながら各賞の受賞選手となり得る選手・チームを考えてみる。

NBAでは前年に比べて成長を遂げた若手選手をMIP賞(MOST IMPROVED PLAYER)として表彰している。環境の変化や自身の成長によりチャンスを掴んだ選手が毎年選ばれている賞だ。

現在のBリーグにはこの賞は存在しないが、もし設けられていれば滋賀レイクスターズ#2齋藤拓実以外に今季の受賞者はいない。

齋藤は昨季までベテランの多いアルバルク東京に在籍し、今季は期限付き移籍で滋賀に移籍した。プロ入り後はまとまった出場時間を与えられることが少なかったが、滋賀には絶対的な司令塔が不在だったこともあり、シーズン序盤からスタメン出場。結果的に全41試合で先発出場、13得点、5.4アシストと申し分ない成績を残した。

得点は帰化選手と特別指定選手を覗いた日本人選手の中で3位、アシストはリーグ全体で5位の数字で、得点は約4倍、アシストは約3倍の伸びだった。昨季は平均11.6分の出場で、コートに立ったのも僅か28試合ということを考えれば、移籍は大成功だったと言える。

ここ数年下位に沈んでいた滋賀にとって、シーズン勝率を5割超えで終えられたことも齋藤の存在感を示す一因となった。ゲームメイクをしっかりとこなせる生粋の司令塔なだけに、今後はどのクラブに移籍をしても重宝される存在になりそうだ。

外国籍選手との抜群の相性で京都・松井は見事復活

続いてはプロ野球で復活を遂げた選手に送られるカムバック賞を今季のBリーグに当てはめて考えてみる。プロ野球ではケガや病気、長期間の不調を乗り越え、かつて輝きを取り戻した選手に贈られている。昨季のBリーグでいえば大学の先輩でもある#7五十嵐圭との2ガード起用で復活を果たし、地区優勝に貢献した新潟#3柏木真介が該当するだろう。

今季で言えば、京都ハンナリーズ#16松井啓十郎がふさわしい。松井はクラブを渡り歩きシューターとして活躍し、Bリーグ初年度はA東京でプレー。しかしこのシーズンからプレータイムが年々減少し、シーホース三河に在籍した2年間も思うような成績を残せず、平均10.5分の出場時間で僅か3.9得点、3Pシュート成功率も3割を超えるのがやっとという成績で、完全に行き場を失っていた。

ところが、今季京都に移籍すると一変。2大エースの#32ジュリアン・マブンガ、#50デイヴィッド・サイモンを援護射撃する重要な役割を担うことに。1試合で7本の3Pシュートを含めて26得点を挙げるなど序盤から爆発した。

その後も調子を落とすことなく3Pシュートを沈め続け、平均12得点を記録。これはキャリアハイの数字で、47.2%という3Pシュート成功率はリーグトップで初のタイトルを獲得。94.9%のフリースロー成功率は同2位だった。

若手とベテランが融合し滋賀はサプライズチームに

選手の成長や復活にタイトルがあるのなら、クラブにもタイトルがあってもいいのかもしれない。昨季を上回る成績をただき出し、良い意味で期待を裏切ったチームに贈るサプライズクラブ賞というのはどうだろうか。

ここには今季のクラブからは滋賀を推したい。

毎年ギリギリB1に残留するシーズンを送っていたが、今季は先に挙げた齋藤、インサイドで身体を張る#6シェーファーアヴィ幸樹が加入。加えてオールラウンダーの#11佐藤卓磨、シックススマンの#24高橋耕陽が躍動し、ベテランも含めた個性派の選手たちをチームリーダーの#32狩野祐介がうまくまとめあげた。

成績を見ても、齋藤が日本人トップクラスの数字を残したほか、リバウンド41本はリーグ最多。リバウンド以外の数字は大きな変化がない中で、チームの強みに。平均得点、失点ともにリーグ中位で、バランスの良いクラブに成長を遂げた。

開幕10試合を2勝8敗でスタートを切ったものの、徐々にチームが噛み合い3連勝以上を4度も記録。最終的には21勝20敗とBリーグが始まって初めて勝率が5割を超え、チャンピオンシップ出場の可能性もあった。

それだけにシーズンの中止は残念な結果になってしまったが、A東京から期限付きで移籍の齋藤、シェーファーが残留すれば、来季も躍進が期待できそうだ。

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