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【高松宮記念】GⅠウイナーのママコチャとルガルは消し ハイブリッド式消去法

2025 3/26 06:00八木遊
過去10年の高松宮記念・消去データ,ⒸSPAIA

ⒸSPAIA

5つのデータから絞れた馬は?

今回は日曜に中京競馬場で行われる高松宮記念を予想する。4週連続GⅠの初戦をズバッと当てて、春のGⅠ戦線に弾みをつけたい。いつも通り、過去10年のデータを使って、複勝率10%未満の「凡走データ」を5つピックアップ。月曜時点で除外対象のグランテストとスズハロームを含めた登録20頭を対象に、当てはまった馬を消していく。

『中6週以内』×『前走8着以下』★0.0%★

まずは前走とのレース間隔に注目した。取り上げるのは、前走から中6週以内の短い間隔で高松宮記念に臨んできた馬だ。過去10年の成績は【3-7-7-102】(複勝率14.3%)。このうち前走で8着以下に敗れていた馬が42頭いたが、全て馬券圏外に敗れている。

今年このデータに当てはまったのは、除外対象のスズハロームを含めた以下の3頭。いずれも近走は凡走が続いており、迷いなく消去する。

【今年の該当馬】
・オフトレイル
・スズハローム*
・モズメイメイ

『牝馬』×『前走0秒6以上の差で負け』★4.3%★

続いては過去10年で【1-7-2-54】(複勝率15.6%)の牝馬を取り上げたい。目下5年連続で2着に好走している牝馬勢だが、前走で0秒6以上の差をつけられていた馬に限ると、【0-1-0-22】(同4.3%)と苦戦していた。

今年は牝馬が6頭登録。このうち前走0秒6以上の差で負けていたのはドロップオブライトとモズメイメイだ。ともに中京で好走実績があるが、牡馬相手のGⅠではさすがに分が悪い。

【今年の該当馬】
・ドロップオブライト
・(モズメイメイ)

『社台系生産』×『前走が阪神以外』★6.7%★

3つ目は生産者別データに注目した。ここでは過去10年で【0-3-5-46】(複勝率14.8%)の社台系生産馬を取り上げたい。馬券に絡んだのべ8頭のうち6頭は、前走を阪神で走っていた。逆に前走が阪神以外だと、【0-0-2-28】(同6.7%)で、複勝率は10%を割り込んでいる。

今年は以下の4頭がこの条件に当てはまった。一昨年のスプリンターズSを制したママコチャは、前走のオーシャンSで久々に勝利を挙げたが、中山遠征後に中3週での競馬は割引材料とみて消去する。

【今年の該当馬】
・トゥラヴェスーラ
・バルサムノート
・ママコチャ
・(モズメイメイ)

『5歳』×『今回斤量増』★7.1%★

続いては年齢別データから5歳馬を取り上げたい。5歳春は、体が完成して本格化を迎える時期。実際に高松宮記念でも過去10年【4-4-2-38】(複勝率20.8%)と上々の成績を残している。ただし、前走から斤量増で臨む5歳馬に限ると【1-0-1-26】(同7.1%)。複勝率は一気に下がる。4つ目はこの組み合わせを採用したい。

今年は5歳馬が8頭登録されているが、そのすべてが前走から斤量増でのレース。上位人気が予想されるルガルやビッグシーザーなど有力馬も含めてまとめて消去リスト行きとする。なお、グランテストは鞍馬Sに向かうことが表明されている。

【今年の該当馬】
・エイシンフェンサー
・カンチェンジュンガ
・グランテスト*
・(スズハローム*)
・(バルサムノート)
・ビッグシーザー
・(モズメイメイ)
・ルガル

『牡馬・セン馬』×『母父SS系』★8.3%★

2つ目のデータで牝馬を取り上げたが、最後は過去10年で【9-3-8-96】(複勝率17.2%)の牡馬・セン馬も取り上げる。これと掛け合わせるのは血統データで、母の父がサンデーサイレンス(SS)系の馬だ。

この組み合わせは、24頭が走り、【0-0-2-22】(同8.3%)と3着が2頭いるだけ。その2頭も、1番人気を裏切った17年のレッドファルクスと、4位入線後に3着に繰り上がった20年のダイアトニックだ。人気以上に走ることはないと判断する。

今年このデータに当てはまったのは以下の4頭。重賞4勝の実績馬トウシンマカオ、オーシャンS2着のペアポルックスなどをバッサリ消去する。

【今年の該当候補】
・キタノエクスプレス
・トウシンマカオ
・(バルサムノート)
・ペアポルックス

全ての条件を終えて残ったのは、ウイングレイテスト、サトノレーヴ、ナムラクレア、マッドクール、ヴェントヴォーチェの5頭となった。この中で本命に推すのはサトノレーヴ。3度目のコンビとなるJ.モレイラ騎手なら、同馬の兄でGⅠは惜敗続きだったハクサンムーンの雪辱を果たしてくれるはずだ。

また、対抗には8歳馬のヴェントヴォーチェを指名するつもりだったが、残念ながら回避。もう1頭の8歳馬、ウイングレイテストに高配当の演出を期待したい。 馬券は、サトノレーヴとウイングレイテストのワイド1点に加えて、残った4頭の三連複ボックスを買うつもりだ。

【ライタープロフィール】
八木 遊
野球兼競馬ライター。スポーツデータ会社やテレビ局の校閲職などを経てフリーに。2023年8月から長期休養に入っていたが、24年6月に再開。今年はワイドを中心にコツコツ的中を狙う。

◆前回の結果◆
<阪神大賞典>
◎ショウナンラプンタ(1番人気、4着)
◯ヴェローチェエラ(2番人気、5着)
▲ゴールデンスナップ(6番人気、6着)
※三連単→不的中

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