AIは広島4連覇、井上氏は巨人
司会:いよいよ開幕が迫ってきました。本日はよろしくお願いします。
金島弘樹(以下、金島):よろしくお願いします。
井上一樹(以下、井上):よろしくお願いします。
司会:では、AI予想からいきましょう。
金島:私もAIの予想を見てびっくりしたのですが、セ・リーグは広島が4連覇です。2位ヤクルト、3位巨人、4位阪神、5位中日、6位DeNAとなりました。パ・リーグは1位ソフトバンク、2位日本ハム、3位西武、4位ロッテ、5位オリックス、6位楽天です。
司会:明確な理由は分かるんでしょうか?
金島:どういったデータを学習させたかは言えます。AIにはいくつかの種類があるのですが、今回使っているのは時系列のAIです。プロ野球はほぼ毎日試合があって疲労が溜まっていくので、好調な選手がいれば、不調になっていく選手もいます。さらに球場や天候、プライベートによってもいろいろバイアスがかかるので、データを積み上げて学習させます。昨季の先発投手とスタメン、ドラフト入団選手もオープン戦のデータを見ながら予想しました。さらにWAR(Wins Above Replacement)など、セイバーメトリクスの指標を活用しています。
司会:WARは、ある選手が試合に出場することで、控えレベルの選手より何勝上積みできるかを表す指標ですね。
金島:そうです。それと、推定年俸を入れるか議論になりました。高ければ活躍するという訳ではないですが、昨年より上がっている選手は実績が上がったというバイアスをかけて、年俸も学習データに入れました。あとはホームでの勝率や、先発ローテーション、野手もケガをするかもしれないので昨年のデータを入れました。
司会:井上さんの予想は?
井上:セ・リーグは1位巨人、2位広島、3位中日、4位DeNA、5位阪神、6位ヤクルト。パ・リーグは1位ソフトバンク、2位西武、3位オリックス、4位日本ハム、5位楽天、6位ロッテ。カズキ・イノウエの「KI予想」です(笑)。
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司会:中日3位の理由は?
井上:新生ドラゴンズへの期待も込めました。センターラインが弱いのは不安要素です。ショート京田、センター大島は働いたとしても、キャッチャーとセカンドがいまだに明確になっていません。加えて、先発ローテーションも定まっておらず、143試合ローテーションを回せるかというのもあります。
それでも3位にしたのは、昨年の首位打者ビシエドや、平田、大島、高橋あたりはやれるという期待があるからです。
司会:新人の根尾が注目されてますが?
井上:まだプロのスピードについていけてないですね。センスはあるけど、速いインコースの真っすぐに対応できないから、来たらどうしようと思ってるところで抜かれて空振りする。経験不足ですね。当たったとしてもショートゴロやレフトフライが多い。左へ打ってるのでなく振り遅れています。
司会:現段階ではロッテに入った藤原の方が上ですか?
井上:間違いなく上でしょう。広島の小園も含めて、3人並んだら根尾君は3番目。メディアがスーパースターのように過大評価したから、かわいそうです。実力以上に評価されちゃったから。
司会:中日の高卒ドラ1で左打ちのショートと言えば立浪和義氏と重なります。
井上:立浪さんは「俺も非力でホームランは打てなかったけど、右方向に引っ張れた」と言ってました。根尾君は引っ張れないからもうちょっと時間がかかると思います。
司会:2、3年は辛抱すべきと?
井上:懸念材料があるとすれば、与田監督が焦ること。4月から1軍と2軍を行ったり来たりさせると成長を止めてしまうと思います。夏場までは2軍に置いておくべき。ショートには京田がいるから、どうしても使いたいならセカンドで使えばいいと思います。