京口からダウン奪い判定3-0
プロボクシングのWBOフライ級王者アンソニー・オラスクアガ(26=アメリカ)が13日に両国国技館で行われた2度目の防衛戦で京口紘人(31=ワタナベ)に判定勝ちした。
IBFミニマム級、WBAライトフライ級に続いて3階級制覇を狙った京口と一進一退の攻防を繰り広げたが、持ち前の強打で徐々にペースをつかむ。11回には左アッパーが顎をかするようにヒットし、同時に右を放った京口がバランスを崩してダウン。これが決定打となり、114―113、117―110、118―109のユナニマスデシジョンで王者の手が上がった。
オラスクアガは2020年9月にプロデビュー。わずか3戦目でWBAラテンアメリカの地域タイトルを奪い、2023年4月には6戦目で当時WBA・WBCライトフライ級王者だった寺地拳四朗(33=B.M.B)に挑戦した。
結果的には9回TKOで敗れたが、試合後に拳四朗が涙をこぼすほどの死闘。元々、拳四朗と対戦予定だった別の選手がマイコプラズマ肺炎に感染して欠場したための代役だったが、オラスクアガはこの試合で一気に評価を高めた。
そして、2024年7月に加納陸(大成)とのWBOフライ級王座決定戦に3回KO勝ちしてベルト奪取。アマチュアで23戦、プロでも9勝(6KO)1敗と10戦しかしていないものの、スーパーフライ級転向を視野に入れるWBA・WBC同級王者の拳四朗がベルトを返上すれば、フライ級を制圧する可能性もある。
アメリカ・ロサンゼルスのジムで現WBCバンタム級王者・中谷潤人(M.T)と一緒にトレーニングを積んでいることは知られているが、帝拳がプロモートしている上、U-NEXTのライブ配信で日本での知名度も高いことから、今後も日本のリングに上がる機会は多いだろう。