楽天・島内がリーグトップの5.2を記録
先週のパ・リーグは、首位・楽天が2勝4敗、2位ソフトバンクが1勝3敗と、前週とは打って変わって足踏みとなった。その中で、最下位・日本ハムがソフトバンクを3タテするなど4連勝で、5位ロッテに1ゲーム差と肉薄。主将・近藤健介が不在の中、徐々にチーム状態は上がってきている。SPAIAでは5月10日から5月15日までのwRAAを集計。本塁打数や安打数も含めて打撃面で貢献度の高い選手を「週間MVP」として球団別に紹介する。
wRAAとは、リーグの平均的な打者が同じ打席数の場合と比べてどれだけチームの得点を増やしたかを示す指標。平均的な打者なら0となり、貢献度が高いほど数値は大きく、低ければマイナスになる。wRAAが10なら、その打者が打席に立つことで、平均的な打者より10点増えたと評価できる。
楽天は4月26日からの連勝が11でストップし、2カード連続で負け越すなど前週までの勢いは失われた。ただ、4番の島内宏明は6試合中5試合で安打を放ち、週間打率.421(19打数8安打)で、リーグトップのwRAA5.2をマーク。打線を引っ張った。
特に15日の西武戦では、2打数2安打、3四球で全打席出塁。1点ビハインドの四回には先頭バッターとして四球を選び、次打者マルモレホスの逆転ツーランを呼び込み、チームの連敗ストップに貢献した。
柳田悠岐が好調維持、伏見寅威がマルチ安打3度記録
ソフトバンクでは柳田悠岐が2週連続でチームNo.1となるwRAA3.7をマーク。先週行われた全4試合でヒットを放ち、うち2試合でマルチ安打を記録。11日の西武戦では三回の第二打席に、2打席連続となる二塁打で先制点を挙げ、勝利に貢献。低調だった打線の中でひとり気を吐いていた。
西武では38歳のベテラン中村剛也が調子を上げてきている。放った安打は3本のみだが、うち2本が本塁打。14日の楽天戦では六回に勝ち越しの3号ソロ、翌15日の二回には同点の4号ソロと効果的な一発を放ち、チームトップのwRAA1.1を記録した。4月まで打率.141、0本塁打と苦しんでいたが、これで5月は打率.293、4本塁打。稀代のホームランアーチストがいよいよお目覚めか。
オリックスでは、伏見寅威がwRAA4.6でチームトップだった。スタメンで起用された3試合すべてでマルチ安打を記録するなど、12打数6安打、打率.500と活躍。15日のロッテ戦では、二回に先制のタイムリー二塁打、逆転された直後の五回には2点タイムリー三塁打を放ち再逆転に成功。4カードぶり勝ち越しの立役者となった。
岡大海が今季チーム初三塁打、松本剛は打棒衰えず2度の猛打賞
ロッテでは岡大海が元気だ。10日ぶりのスタメンとなった11日の楽天戦では先制のタイムリー二塁打、翌12日の二回には先制の今季第1号ツーランを放ち、5月初のカード勝ち越しに貢献。15日のオリックス戦では今季チーム初となる三塁打も記録し、チーム一のwRAA3.1をマークした。
日本ハムでは松本剛のバットが止まらない。11日のオリックス戦で4打数4安打を記録すると、15日のソフトバンク戦でも4打数3安打の固め打ち。週間で打った安打すべてが単打ながら、打率.529(17打数9安打)をマークし、wRAA2.7もチームトップとなった。これで今季の打率は.377で、ダントツの首位打者。この調子を年間通して維持できるか注目だ。
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