名実ともにパの顔へ
京セラドーム大阪で行われているオリックス対巨人戦、昨夜は3-3の痛み分けに終わった。交流戦首位の楽天から1ゲーム差の好位置につけているオリックスは、今日9日の先発を宮城大弥が務める。
進境著しい2年目の左腕は、今季9試合に先発して5勝1敗、防御率2.43。前回登板2日の阪神戦で初黒星こそ喫したが、5回4安打5奪三振2失点。北條史也に2本の適時打を浴びたが、強力阪神打線相手に長打を許さず、甲子園のマウンドで堂々たるピッチングを披露した。
平均144キロを記録するストレートを軸に、スライダー、チェンジアップ、カーブなど多彩な変化球を巧みに操る。すべての球種が決め球となり得るキレを持っており、被打率はわずか.176。与四球率も2.58とまずまずで、高卒2年目にしてエース級の成績を残している。
オールスターファン投票の中間発表では、楽天の田中将大らを抑え、パ・リーグ先発投手部門のトップに立っている。球界の盟主相手に快投を見せ、名実ともにパ・リーグの顔となれるか。
交流戦フル回転の助っ人右腕
一方、巨人の先発はサンチェス。中4日での登板となった3日の西武戦では、5.2回97球7安打7奪三振1失点で、先発の役割を果たした。チームの先発事情が苦しいため、今回も中5日での登板となる。
来日2年目の右腕は昨季8勝を挙げたが、今季はここまで苦しい投球が続いている。防御率4.59はさることながら、49投球回で50安打を打たれており、被打率は.267。本塁打に至っては、既に8本を許し、昨季の数字に早くも並んでしまった。
特に、投球の約7割を占めるストレートとカットボールの被打率が、それぞれ.291と.333と高く、合計で7本塁打を許してしまっている。球種がストレート含めて4つしかなく、緩急にも乏しいため、打者が的を絞りやすいのかもしれない。
チームは昨日9投手を継ぎこんでおり、台所事情は苦しい。助っ人右腕にはできる限り長いイニングを投げ、中継ぎ陣の負担を減らす投球が期待される。
その他の試合の予告先発は以下の通り。
日本ハム・加藤貴之-阪神・秋山拓巳(札幌ドーム)
楽天・則本昂大-中日・小笠原慎之介(楽天生命パーク)
西武・ダーモディ-DeNA・中川虎大(メットライフドーム)
ロッテ・岩下大輝-ヤクルト・田口麗斗(ZOZOマリンスタジアム)
ソフトバンク・東浜巨-広島・野村祐輔(PayPayドーム)
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