ソフトバンク柳田悠岐は2年で11本塁打33打点
5月25日から始まった交流戦。2005年からスタートして今年で16回目(昨年は中止)、すっかり定着した感があるが、今年は例年と少々状況が異なっている。
昨年は開幕が6月にずれ込み、試合数も23試合減って120試合になったこともあって、交流戦は実施されなかった。今年は2019年以来の交流戦。わずか1年のブランクではあるが、プロ野球は毎年戦力が変動するため、今季はかなりの「交流戦を知らない主力選手」が初参戦することになるのだ。これは今年の交流戦のポイントの一つになるだろう。
各球団の今年の主力打者の過去3シーズン(2017年~19年)の交流戦の成績をまとめてみた。
ソフトバンクの主砲、柳田悠岐は2019年は故障のため全休したが、それでも11本塁打33打点。グラシアルは2019年だけだが好成績を残している。このところ、打者としても勝負強くなった甲斐拓也も、もともと交流戦は得意だ。
ロッテは荻野貴司、中村奨吾といった上位打線が交流戦を得意としている。レアードは日本ハム時代から交流戦は全試合出場。打率は低いが打点を稼いでいる。今年初参戦のマーティンとの競演が見ものだ。
西武は2018年から参戦した山川穂高が2年で9本塁打。先輩の中村剛也とともに中軸の働きを果たしている。注目すべきは源田壮亮。フル出場して実に16盗塁を記録している。セの捕手には奮起が求められる。
楽天ではロッテ時代から鈴木大地が交流戦で数字を残している。浅村栄斗は3年で32四球。打撃成績以上に貢献度は高い。
日本ハムの中田翔は「RBIイーター(打点食い)」の異名があるが、交流戦では54試合で49打点と驚異的な数字。今季は不振で登録抹消になっているが、交流戦で息を吹き返す可能性はあるだろう。
オリックスは若手が台頭しているため交流戦での実績があるのは吉田正尚くらいだ。しかしめったに三振しないのが売りの吉田が2年で20三振しているのが目立つ。今年覚醒した感があるラオウこと杉本裕太郎の打棒にも注目だ。