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横浜出身と東海大相模出身で現役プロ野球選手が多いのはどっちだ?

2020 12/17 11:00SPAIA編集部
西武・松坂大輔と巨人・菅野智之ⒸSPAIA
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横浜出身は松坂大輔を筆頭に19人

神奈川県の高校野球界の人気、実力を二分するのが横浜と東海大相模。横浜は春3回、夏2回、東海大相模は春2回、夏2回の甲子園優勝を誇る全国屈指の強豪だ。ともにプロ野球界にも多くの人材を輩出しているが、2020年の現役選手ではどちらが多いのだろうか。

横浜出身の2020年現役投手通算成績


メジャーも含めた横浜OBは投手5人、野手14人の計19人。最年長は40歳の松坂大輔(西武)だ。「松坂世代」と呼ばれたハイレベルな同期生たちも、今季限りで藤川球児(阪神)、久保裕也(楽天)、渡辺直人(楽天)が引退したため、残る現役は松坂と和田毅(ソフトバンク)の2人だけとなった。

今季パ・リーグ最多勝に輝いた涌井秀章(楽天)は石川雄洋(DeNA)とともに出場した2年春の2003年センバツで準優勝。3年時の2004年夏の甲子園でもベスト8進出した。同年ドラフトで2人同時にプロ入りしたが、高校からプロまで横浜一筋の石川は今オフに戦力外を通告されている。

筒香嘉智は現役横浜OBで最多1008安打、213本塁打

昨オフにポスティングシステムでMLBのレイズに移籍した筒香嘉智も横浜出身だ。1年から4番を任され、2年時の2008年には春夏連続甲子園に出場した。春は初戦敗退したが、夏は計3本塁打、14打点の活躍で、1年先輩の倉本寿彦らとともにベスト4進出。準決勝で浅村栄斗(楽天)のいた大阪桐蔭に敗れた。

筒香は、横浜出身打者としては現役最多の日米通算1008安打、213本塁打をマークしている。

2019年に続いて今季も2年連続で最高出塁率のタイトルに輝いた近藤健介(日本ハム)は、同期の乙坂智(DeNA)とともに3年時の2011年に春夏連続で甲子園出場。春は初戦敗退、夏は3回戦で智弁学園に敗れた。

当時2年生エースだったのが柳裕也(中日)。昨季11勝を挙げた本格派右腕は、3年時の2012年センバツにも出場し、樋口龍之介(日本ハム)とともにベスト8進出。夏は神奈川大会で松井裕樹(楽天)のいた桐光学園に敗れ、甲子園出場はならなかった。

2016年ドラフトで履正社・寺島成輝(ヤクルト)、花咲徳栄・高橋昂也(広島)、作新学院・今井達也(西武)とともに「高校生BIG4」と呼ばれていたのが藤平尚真(楽天)だ。3年夏に甲子園出場したものの2回戦で履正社に敗退。プロ入り後は2年で7勝を挙げたが、昨季から2年連続未勝利に終わっている。

東海大相模は菅野智之、田中広輔ら10人

19人の横浜に対し、東海大相模OBは投手3人、野手7人の計10人だった。

東海大相模出身の2020年現役投手通算成績


最年長は31歳の菅野智之(巨人)と田中広輔(広島)。2人は3年夏に神奈川県大会決勝で桐光学園に敗れ、甲子園出場を逃している。卒業後は2人とも東海大に進学。菅野は今オフ、ポスティングシステムを申請しており、MLB移籍すれば東海大相模出身としては初めてのメジャーリーガーとなる。

2人の1学年後輩が大田泰示(日本ハム)。大田も甲子園出場は果たせなかったが、高校通算65本塁打をマークしてドラフト1位で巨人入り。2016年オフに日本ハム移籍してから素質開花し、同校OBとして現役最多の通算72本塁打を放っている。

全国制覇経験者も多数の東海大相模OB

今季から高橋由伸の背番号24を受け継いだ大城卓三(巨人)は、3年時に春夏連続で甲子園出場。春は初戦敗退だったが、夏は決勝進出し、島袋洋奨(元ソフトバンク)擁する興南に敗れたものの準優勝に輝いた。

当時2年生だった渡辺勝(中日)、田中俊太(巨人)、菅野剛士(ロッテ)は3年春の翌2011年センバツで優勝。決勝で九州国際大付を破り、11年ぶり2度目の紫紺の大旗だった。

夏の甲子園で45年ぶり2度目の優勝を果たした2015年のダブルエースが、小笠原慎之介(中日)と吉田凌(オリックス)だ。決勝では佐藤世那(元オリックス)を擁する仙台育英を破り、深紅の優勝旗をつかんだ。

2020年ドラフトでは阪神2位の伊藤将司(JR東日本)らOBを含む4人が横浜高校からプロの道に進むことになった。一方の東海大相模も西武3位の山村崇嘉ら2人がドラフト指名された。今後も両校のOBが球界を賑わせてくれそうだ。

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