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MLBドラフト全体1位指名はマイズ! 過去の全体1位には日本でプレーした選手も

2018 6/6 19:02勝田聡
MLBドラフト
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全体1位指名は大学生右腕のケーシー・マイズ

6月4日(日本時間5日)、メジャーリーグでドラフト会議が始まった。日本のプロ野球ドラフト会議とは異なり、3日間かけて行われる。また同時入札ではなく、基本的には前年度の勝率が低いチームから順に1人ずつ指名が進んでいく「ウェーバー方式」なので、複数チームの指名が競合することはない。

今年はデトロイト・タイガースが全体1位の指名権を持ち、その動向に注目が集まった。全体1位に指名されたのは、オーバーン大学の右腕ケーシー・マイズ。ドラフト前から予想されていた通りの結果に終わった。

アメリカでは、日本のように1年目から即戦力としてメジャーリーグの舞台に立つことは少なく、数年間マイナーリーグでプレーして昇格の時を待つ。タイガースの全体1位指名は、1997年以来21年ぶり2回目になる。当時指名したマット・アンダーソンは、中継ぎとしてメジャー通算257試合に登板したものの防御率は5.19で、全体1位としては物足りない活躍となった。

グリフィーにチッパー! 殿堂入りは過去ふたり

1965年に始まったMLBドラフト会議で、これまでどのような選手が全体1位指名されたのだろうか。2018年5月までに野球殿堂入りを果たした選手の中で、ドラフト全体1位指名されたのは、イチローが「憧れの存在」と公言するケン・グリフィーJr(1987年)と、野茂英雄と新人賞を争ったチッパー・ジョーンズ(1990年)のふたり。これを多いと見るのか、少ないと見るのかは見解が分かれるところかもしれない。

殿堂入りを果たしていなくても素晴らしい成績を残した選手は多い。シアトル・マリナーズ、ニューヨーク・ヤンキースなどで活躍したアレックス・ロドリゲス(1993年)、2009年にイチローと首位打者争いを演じたジョー・マウアー(2001年)なども名を連ねる。

近年ではワシントン・ナショナルズの中心選手であるスティーブン・ストラスバーグ(2009年)やブライス・ハーパー(2010年)、さらに2017年ワールドチャンピオンに輝いたヒューストン・アストロズの正遊撃手・カルロス・コレア(2012年)も全体1位指名だった。

日本でプレーしたバリントンや「赤鬼」ホーナーも

日本で馴染みのある選手もいる。2011年から広島で4年間プレーし、その後オリックスへ移籍したブライアン・バリントンもそのひとりだ。バリントンは2002年に全体1位指名を受けてパイレーツへ入団したがメジャーではわずか1勝に終わり、新天地として日本へやってきた。

1987年途中に来日、ヤクルトへ入団したボブ・ホーナーも1978年の全体1位指名。日本ではわずか93試合の出場ながら31本塁打を放ち、「赤鬼旋風」を巻き起こした。翌年メジャーに戻ってしまったが、強烈なインパクトを残したことは間違いない。

他にもダニー・グッドウィン(1975年)が南海で、フロイド・バニスター(1976年)がヤクルトでプレーした経験を持つ。ちなみにグッドウィンは高校卒業時(1971年)にも全体1位で指名されたがサインせず入団拒否し、その4年後に2度目の全体1位指名を受けて入団したことでも知られる。

アマチュア時代の評価が、そのままプロでの実績に結びつくわけではない。現時点でトップの評価を得たマイズは、メジャーでどのような成績を残すのだろうか。数年後を楽しみに待ちたい。

※数字は2018年6月4日終了時点