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田澤が加入したデトロイト・タイガース 現役唯一の三冠王も所属

2018 6/6 14:53勝田聡
田澤純一,Ⓒゲッティイメージズ
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Ⓒゲッティイメージズ

タイガースとマイナー契約

今シーズンの開幕をマーリンズで迎えた田澤純一。開幕直後こそ、回跨ぎをこなしながら3試合連続無失点と結果を残していたが、徐々に崩れてしまう。5月に入ってからは10試合に登板し、半分の5試合で失点するなど起用に応えることができなかった。

ついに5月17日(日本時間18日)には40人枠を外され、事実上の戦力外に。その後、移籍先を探した結果、デトロイト・タイガースとのマイナー契約が決まったと報道された。
5月17日を最後に登板しておらず、傘下の3Aであるトレド・マットヘンズで調整登板を行い、メジャー昇格を目指すことになる。余談だが、ブラッド・エルドレッドが広島に移籍する前年(2012年)に所属していたチームがトレド・マッドヘンズである。

田澤にはメジャー昇格を目指し頑張ってもらいたい。
今シーズンのタイガースは現在29勝32敗と借金が3つ。アメリカンリーグ中地区2位ではあるものの、やや苦戦気味だ。チームでは誰が中心となっているのだろう。

復活を遂げた現役唯一の三冠王・ミゲル・カブレラが中心!

やはりチームの中心はミゲル・カブレラだ。カブレラは現役選手唯一の三冠王でもあり、昨シーズンまでに通算2636安打、462本塁打を記録している歴史的な大打者だ。

2009年から8年連続で打率3割以上を記録していたが、昨シーズンは故障もあり、キャリアワーストとなる打率.249に終わった。
DL入りしていた影響もある今シーズン、出場試合数はまだ29試合と少ないものの打率.320と好成績を残している。出塁率も4割を超えており、相手から恐れられる存在として復活。

次に注目したいのは2013年途中にレッドソックスから加入し、遊撃手として活躍中のホセ・イグレシアスだ。どちらかというと彼は、打撃よりも守備で輝く選手で、2016年、2017年とアメリカンリーグ1位の守備率を誇り、現役選手生涯守備率でもトップとなっている。

その他にはニック・カステラノス、ビクター・マルティネスら打撃型の選手が多い。


【カブレラの流し打ち本塁打】

【イグレシアス驚異の守備範囲】

先発・中継ぎともに不安が残る投手陣

投手陣を見るとメジャーを代表するような投手は不在。エース格で言えば、2016年のルーキー・オブ・ザ・イヤー(新人王)に輝いたマイケル・フルマーだ。日本でも、2016年シーズン終盤に田中将大(ヤンキース)と最優秀防御率争いをしたことで注目された。

今シーズンここまで、2勝5敗、防御率4.73といまひとつなフルマー。その他の先発投手ではベテラン左腕のフランシスコ・リリアーノ(現在DL入り)、マット・ボイドらがいるものの好成績を残している投手はおらず、台所事情は苦しくなっている。

中継ぎ陣を見ると、クローザーのシェーン・グリーンとセットアッパーのジョー・ヒメネスがほぼ固定。そこに繋ぐまでの役割としてバック・ファーマーがいるのだが、こちらも好調とは言いがたい。安定しているのは、23試合に登板し防御率が3.09のワーウィック・ソーボルドぐらいだろう。

このように投手陣は安定していないため、田澤にも充分チャンスがある。まずはマイナーで結果を残し、メジャー昇格することに期待したい。

【主な投手陣成績】

  • マイケル・フルマー
    12試合/2勝5敗/66.2回/防御率4.73
  • フランシスコ・リリアーノ
    10試合/3勝2敗/57.2回/防御率3.90
  • マット・ボイド
    11試合/3勝4敗/64回/防御率3.23
  • シェーン・グリーン
    28試合/2勝2敗14S/27.1回/防御率3.62
  • ジョー・ヒメネス
    31試合/2勝0敗1S/28.1回/防御率2.54
  • バック・ファーマー
    28試合/1勝3敗/26.1回/防御率6.49
  • ワーウィック・ソーボルド
    23試合/3勝1敗1S/23.1回/防御率3.09

※数字は2018年6月5日終了時点