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最強打線のアトランタ五輪野球日本代表メンバーと試合結果

2020 6/13 11:00SPAIA編集部
日本代表の4番を務めた松中信彦Ⓒゲッティイメージズ
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Ⓒゲッティイメージズ

強打者ズラリ!10人がプロ入り

1996年に開催されたアトランタオリンピック。この大会までオールアマで臨んだ野球の日本代表は銀メダルを獲得した。当時の代表メンバーと結果を振り返る。

アトランタ五輪野球日本代表

社会人選手が16人、大学生が4人のチーム構成で、そのうち10人は後にプロ入りした。五輪で野球が実施された7大会のうち、オールアマで臨んだ中では、アトランタ組の打者陣のプロ入り後の通算成績はずば抜けている。詳細は後述するが、「ドリームチーム」とも呼ばれたソウル組や唯一の金メダルに輝いたロサンゼルス組よりも強打者が揃っていた。

松中信彦が同点弾もキューバに敗れ銀メダル

予選リーグで日本は大苦戦した。初戦のオランダには12-2でコールド勝ちしたものの、続くキューバ戦は延長10回、7-8で逆転サヨナラ負け、3戦目のオーストラリアにも6-9、4戦目のアメリカには5-15で7回コールド負けを喫し、まさかの3連敗。5戦目以降はニカラグアに13-6、韓国に14-4、イタリアに12-1と3連勝し、通算4勝3敗で3位通過となった。

準決勝の相手はアメリカ。ロサンゼルス大会決勝、ソウル大会決勝、バルセロナ大会3位決定戦に続き、4大会連続の対戦だ。予選リーグで大敗した相手から今岡誠(東洋大)、松中信彦(新日鉄君津)、井口資仁(青山学院大)らが計5本塁打と爆発。投手陣も、プロの誘いを断って五輪の金メダルを目指し続けた杉浦正則(日本生命)から川村丈夫(日本石油)の継投でリードを守り、11-2で快勝した。

決勝は予選リーグを7戦全勝で突破したキューバとの対決。2回までに6点を失った日本は、中盤から反撃を開始し、5回には松中が満塁本塁打を放って6-6の同点。しかし、6回に再び突き放され、結局9-13で敗れた。それでも「アマチュア世界最強」と呼ばれたキューバを相手に、堂々の銀メダルだった。

野手陣はプロ入り後、計9650安打

アトランタ五輪代表からプロ入りしたのは計10人。特に野手陣はプロでも高い実績を残している。

アトランタ五輪代表のプロ通算成績


現在ロッテの監督を務める井口資仁は2254安打、メジャーでも活躍し、NPB現役最年長の福留孝介は日米通算2395安打。他にも1928安打の谷佳知や2004年にパ・リーグ三冠王に輝いた松中信彦、阪神時代に2度の優勝に大きく貢献した今岡誠らがおり、6選手の合計は9650安打、1226本塁打、4976打点に上る。

ロサンゼルス組は計7627安打、653本塁打、2872打点、ソウル組は6498安打、566本塁打、2753打点、バルセロナ組は3787安打、491本塁打、1908打点だからオールアマで出場した4大会では「最強打線」と言っても差し支えないだろう。ちなみにプロアマ混成だった2000年シドニー五輪でも、代表選手のプロ通算成績は9358安打。アメリカやキューバから大量得点したアトランタ組の高い打力が証明されている。

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