トレーニング期間は6か月
「いつかはフルマラソンを完走したい」そう思っている人はいないだろうか。そういう方は、まずタイムはどうあれフルマラソン完走を目標に挑戦してみよう。一度経験すれば大きな達成感と自信が得られる。
日本の大会の制限時間は5時間から6時間に設定しているところが多い。まずは6時間の大会に狙いをしぼってのエントリーをおすすめする。
次に目標を立てよう。目標は気楽に「フルマラソンを6時間で完走する」。この目標を達成するために必要なトレーニング期間は、ずばり6か月だ。
もちろん小さい頃から運動していた人、体重が極端に重い人などバックグラウンドは人それぞれであるため「必ず6か月必要」あるいは「6か月あれば絶対大丈夫」というわけではない。しかしながら筆者の経験から6か月を目安としてほしいと思う。期間を設定して取り組むことで、「いつか完走する」という漠然とした目標から、「6か月後に完走する」という明確な目標に変えることができる。
フォームやスピードは意識しない
ランニングを始めたばかりの人から正しいフォームや走り方を聞かれることがあるが、最初はフォームやスピードを意識しないことをお勧めする。始めからそれらをガチガチに意識したら練習するのが嫌になる傾向が強いからだ。
スピードは完走した後もランニングを続けるモチベーションにすればいいし、フォームはスピードを求めるうちに勝手によくなるので始めは意識しなくていい。

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練習で重要なのが「長い距離を走り続ける」ではなく「長い距離を走りきる」ということだ。
特に初心者は、「走って歩いて走って」を繰り返し行い、距離を踏むことを意識してほしい。それができたら今度は「走って早歩きして走って」に切り替える。最高スピードを上げるより遅い部分のパートを速くすることがフルマラソン完走の近道となる。そうすることで長い距離を走ることが可能になっていく。トレーニングの成果を実感するためにも大会前までに2回は30キロに挑戦してほしい。
継続のコツは……休みたいときは休む!
最後に、休みたいときは休むということを推奨したい。無理に「今日も練習しなきゃ」と脅迫観念に駆られると継続することが苦痛になる。休みたければスパッと休んで英気を養い、次の日に充実した状態でトレーニングに臨んでもらいたい。

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長い距離を走ることにある程度慣れてきたら気持ちをコントロールすることもできるようになる。タイムがあがり、走りたい欲求も増える。そんな生活を6か月も続ければいつの間にか力がついていて「フルマラソン完走」が夢ではなくなるのだ。
最後に気休めかもしれないがフルマラソンを6時間で完走するために必要な速度を知ってほしい。時速7キロちょっとだ。一般に歩きが時速5キロ程度と言われている。小走りし続けることができれば十分におつりがくる。難しく考えず、まずは「挑戦」してみてほしい。