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【箱根駅伝2018】区切りの10回目、初シード獲得なるか上武大学

2017 11/10 12:24hiiragi
男子マラソン
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初めてのシード権獲得を目標に臨んだ箱根駅伝2017

上武大学は、箱根駅伝2017には予選会6位の資格で出場した。学校自体が1968年の開校と新しく、駅伝部の創部も2004年とまだ20年も経っていない。

箱根駅伝への初出場は2009年の第85大会で、2017年大会への出場は9年連続9回目となった。過去の最高成績は14位と一度もシード権獲得には至っていない。

2017年大会では、初のシード権獲得を目標に臨んだ。しかし、往路では8位と期待を持たせたものの、復路では17位に沈み総合では15位とシード権獲得はならなかった。

5区では登りのスペシャリストが8人抜きを見せるも、復路では失速

1区を10位でスタートすると、4区までは平凡な走りが続き、5区の4年生森田清貴選手には16位で襷が渡った。森田選手は3年連続5区を走る登りのスペシャリストだ。区間賞に3秒差と迫る区間2位の走りで8人抜きの快走を見せ、8位まで順位を上げてシード権獲得に望みをつないだ。

1位青山学院大学とは5分28秒差が付いたが、前を見れば6位神奈川大学とは1分2秒差、後ろを見ても14位拓殖大学まで1分23秒差と混戦の中で復路はスタートした。

どちらに転んでもおかしくない状況の中、6区の4年生馬本匠選手の調子が上がらない。区間16位で13位まで順位を下げると、残りの区間でも平凡な走りに終わり、総合15位で大会を終えた。

箱根駅伝2018予選会は全員のタイムが向上して9位で通過

上武大学の全日本大学駅伝への出場は初出場の2011年と2012年、2014年の3回しかない。2017年大会の関東学連選考会は6月18日に行われたが、19位に終わり上位9校に与えられる推薦権は獲得できなかった。

9月のインターカレッジでは4年生の井上弘也選手が1500mで4位と健闘したが、長距離で活躍した選手は見られなかった。そんな不安の中、箱根駅伝2018の予選会が始まった。

選手はよく走り、終盤まで日本人選手トップを争った4年生の坂本佳太選手が59分41秒で全体10位に入ると、10番目の3年生石井僚選手でも1時間01分49秒で走り総合9位で予選会を突破した。

予選会では日本人4位、エースに成長した4年生の坂本佳太選手

4年生の坂本佳太選手は、佐賀県の駅伝強豪校県立鳥栖工業高等学校の卒業生だ。高校時代は全国高校駅伝にも2回出場している。

2014年上武大学に入学すると即戦力として期待も大きく、箱根駅伝には1年生から抜擢された。2015年大会では3区で区間16位、2016年大会では10区で20位と結果は残せなかったが、2017年大会では1区で10位とまずまずの走りを見せている。

箱根駅伝2018予選会では終盤日本人トップ集団を形成し、一時はトップを走る快走を見せた。最後は日本人4位で終わったが、エースと呼ぶにふさわしい走りだった。

坂本選手と共にチームを牽引3年生の太田黒卓選手

3年生の太田黒卓選手は、熊本県の県立多良木高等学校の出身だ。多良木高校は県でも10位前後の実力で、一度も全国高校駅伝への出場は叶わなかった。

大学に入ると、さっそく箱根駅伝2016の予選会にエントリーされたが出走はできなかった。しかし2年生の予選会では全体30位となるチーム3位の成績で走り、予選突破に貢献している。箱根駅伝2017では3区に起用され区間10位とまずまずの走りを見せた。

2018年予選会では坂本選手に次ぐ59分58秒の記録で走り全体22位と成長を見せつけた。