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試合観戦が楽しくなる!知っておきたい関節技3選

2016 12/9 21:03
柔道
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Photo by Master1305/Shutterstock.com

柔道では立ち状態から寝技に移行すると関節技をかけるシーンが見受けられる。見るからに痛そうな関節技だが、どのような特徴があるのだろうか。代表的な関節技を紹介しながら説明したいと思う。

柔道における関節技とは?

柔道の固技の中には、抑え込み技、絞め技、そして関節技がある。関節技は危険性があるため、高校生以上から使用が可能となる。関節を極めるので、一歩間違えれば骨折や靭帯損傷といった大きな事故に繋がるのは事実だが、練習のときは”参った”をするので大きな事故に繋がることはほぼない。
しかし、国際大会をはじめとした大きな大会では、勝負がかかっているので、”参った”をせずに重大な事故に繋がるケースもある。関節技は危険性をはらんでいるということを念頭に置いておこう。

関節技の種類はいくつある?

柔道では10種類の関節技が正式に定められている。
腕緘(うでがらみ)、腕挫十字固(うでひしぎじゅうじがため)、腕挫腕固(うでひしぎうでがため)、腕挫膝固(うでひしぎひざがため)、腕挫腋固(うでひしぎわきがため)、腕挫腹固(うてひしぎはらがため)、足緘(あしがらみ)、腕挫脚固(うでひしぎあしがため)、腕挫手固(うでひしぎてがため)、腕挫三角固(うてひしぎさんかくがため)の10種類だ。
この中で、足緘は禁止技とされており、使用すると反則負けとなってしまう。また、中学生以下は関節技すべてが禁止となっている。それは、成長期の中学生の関節には負担が大きいとされているからだ。

一番目にするのはこれだ!”腕挫十字固”

腕挫十字固(うでひしぎじゅうじがため)は、関節技の中では比較的よく見かける技のひとつだ。”うでひしぎ”と略されて呼ばれることもある。自分の大腿に相手の腕をはさみ込み、手首を両手で掴んで腕を後ろに反らせる技だ。
名前の由来は、自分と相手が十字に重なっているところから来ている。女子選手は男子選手に比べて関節が柔らかいこともあり、決まりにくい側面もある。巴投げなどの投技から移行して腕挫十字固をかける場合も見受けられる。

ヒジを極める!”腕緘”

腕緘(うでがらみ)は、腕というよりもヒジを極める関節技だ。”テコの原理”のように相手の手首を掴み、もう片方の手を脇の下からヒジを抱え込うように絡ませて自分の手首を握る。相手のヒジを自分の腕に絡ませることからこの名前がついた。
腕緘だけで極めるより、抑え込み技からの移行やその逆で腕緘から抑え込み技への移行など、連携して仕掛けることが多い関節技だ。また、立ち状態から仕掛けることもできる。この技は柔道以外の格闘技でも見られる技となっている。

反則と紙一重!”腕挫腋固”

腕挫腋固(うでひしぎわきがため)は、うつ伏せの相手の片腕を脇に抱え込み、強く引っ張る。相手の肩を自分の脇で畳に押し付けるようにして脱出できないようにする関節技だ。
立ち状態から仕掛けることもできる技だが、非常に危険なため、立った状態から仕掛けると反則を取られてしまう。立った状態からこの技をかけると、自分の体重が相手の一点に集中してしまい、ケガの原因となるからだ。柔道以外にプロレスなどで用いられることもある技のひとつだ。

まとめ

柔道における関節技について理解できただろうか。危険性のある関節技だが、”参った”をすれば事故や大きなケガにはつながらない。柔道をする方は無理をしないで”参った”をする勇気を持つことが大切だ。