負けてたまるか!青学大
100回目の箱根駅伝(2004年1月2、3日)で前人未到の3大駅伝2年連続3冠を狙う駒大の前に立ちはだかる大学は出てくるのか。駒大の「1強」を崩すとすれば、2大会ぶりの優勝を狙う青学大と、史上最多となる15度目の優勝を目指す中大だろう。
「負けてたまるか!大作戦」。これが、恒例となった青学大の原晋監督の今回の箱根の大作戦名。いつもは強気な原監督だが、今年は少々悲壮感が漂う名前となった。その心はこうだ。
「今回の駒大は史上最強」
駒大の力が抜きんでており、「1強」とも言われる。そんなライバルへの対抗心とも取れる作戦名となった。
1万メートルの上位10人の平均タイムは28分24秒63で出場23校中2位。前回大会は28分25秒11だから、力はわずかながらアップしている。しかし、駒大は28分21秒17と、その背中は近くない。
チームの核になるのは、駅伝に強く、1万メートルのタイムでチームトップの佐藤一世、ハーフマラソンチームトップで前々回5区区間3位の若林宏樹だろう。さらに、出雲の2区で区間賞をとった黒田朝日も力を伸ばしており、前回4区区間2位の太田蒼生、同8区区間5位の田中悠登を加えた5人が往路の主力メンバーになるのではないかと見られる。
前々回経験者で主将の志貴勇斗が外れたため、箱根の経験者は若林、太田、田中の3人のみ。経験という意味でも9人が経験者の駒大に水をあけられているが、食らいつくには往路に主力を固めるしかないだろう。
前回の箱根は3位。今季は出雲5位、全日本2位とライバルの後塵を拝している。「負けてたまるか!」という意地を見せることができるだろうか。