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サッカー日本代表がカタールW杯で対戦するコスタリカの実力は?

2022 8/20 06:00桜井恒ニ
コスタリカ代表FWジョエル・キャンベルら,Ⓒゲッティイメージズ
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Ⓒゲッティイメージズ

格上を撃破しているコスタリカは要注意

カタールW杯に出場するサッカー日本代表は、11月23日のドイツ戦を終えた4日後の27日、グループE・第2節(アル・ラーヤン)でコスタリカ代表と対戦する。

コスタリカは、カリブ海と太平洋に面する中央アメリカの国だ。人口は約510万人で、スペイン語を公用語としている。

2018年のロシアW杯はグループリーグで敗退したものの、2014年はW杯本戦でベスト8に進出(過去最高成績)。日本は2018年9月、森保ジャパン始動のタイミングに、キリンチャレンジカップで対戦して3-0で完勝している。

今回コスタリカは6月15日に行われたW杯予選・大陸間プレーオフにて、ニュージーランドを1-0で打ち負かして3大会連続の本戦出場を決めた。

FIFAランキングは日本の24位に対し、コスタリカは34位。ただし、2022年のW杯予選・決勝ラウンドにて、1月にランキング12位のメキシコと0-0の引き分け、3月には14位のアメリカに2-0で勝った。日本よりランキングで格上のチームを倒すジャイアントキリングに成功している。

また、先日0-3で日本が敗北したチュニジアも同ランキングで30位だった。コスタリカを格下と舐めて挑むと、痛い目に遭う恐れがある。

前線と砦に要注意プレイヤーが揃う

コスタリカの選手は、4年前の日本戦に比べて、かなり様変わりしている。4年前は3-6-1などのフォーメーションでかなり中盤が厚い構成だったが、ニュージーランド戦は4-4-2とオーソドックスなフォーメーションに。他にも4-5-1などを駆使する。

コスタリカの顔は、GKナバス。かつてはレアル・マドリードで活躍してきた世界的プレイヤーだ。現在は35歳になり、所属するパリ・サンジェルマンではドンナルンマに正GKの座は譲っているものの、その実力はまだ衰えない。ニュージーランドがコスタリカの約4倍のシュート(15本)を浴びせたが、ゴールを守り抜いた。序盤からセービングを複数回成功させて乗らせたくない選手の一人だ。

もう一人の要注意人物は、メキシコ・モンテレイ所属のFWジョエル・キャンベル。左利きの右ウイングでドリブル、アシスト、シュートいずれもこなせる万能型だ。

欧州でアーセナルやビジャレアル、スポルティングなどをわたり歩き、2014年のブラジル大会でグループリーグ突破に貢献した。PA外にいてもピンポイントクロスを上げられる精度を誇る。ニュージーランド戦でも決勝点となるゴールを開始3分で決めるなど、緊張を強いられる舞台に強い。

もう一人の先発候補であるFWアンソニー・コントレラスは、30歳のキャンベルより8歳年下。粘り強いボールキープとスピードあふれるドリブルを武器とする。3月のエルサルバドル戦ではアクロバティックなオーバーヘッドも決めており、創造性あふれるプレイを展開する。

横綱相撲で押し切れば勝機十分

とはいえ、コスタリカはドイツやスペインに比べれば戦いやすい相手だ。ナバスやキャンベルを含めて、オスカル・ドゥアルテ、セルソ・ボルヘスなど峠を越した30代の選手が多い(世代交代に苦労している感がある)。

じっくり横綱相撲で中盤を制圧し、コスタリカの中盤と守備のスペースを活用できれば十分に勝機がある。勝ち急ぐとスキを狙われるかもしれない。

中盤は遠藤航・田中碧・守田英正をベースに、パス回しに長けた久保建英、鎌田大地、堂安律、柴崎岳をコンディションに合わせて起用するのがいいだろう。

前線は裏抜けやライン間でのボールキープが得意な古橋亨梧、南野拓実が中央。サイドから三笘薫と伊東純也がドリブルで切り裂いても面白い。

センターバックは、トリッキーなプレイを警戒して、若い板倉滉や冨安健洋らを起用するのがベターか。2019年にアジアカップ決勝でアルモエズ・アリにオーバーヘッドのゴールを許すなど、相手の予想外のプレイにやや弱い吉田麻也には少し荷が重いかもしれない。

いずれにせよ、ドイツ、スペインに苦戦は免れないことを考えると、コスタリカ戦での勝ち点3はグループリーグ突破に欠かせないことは確かだ。

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