加齢に伴って増える肥満率
戦後の日本は著しい経済成長をとげて世界的に見ても豊かな国となり、コンビニやスーパーには多くの食料が並ぶ。貧富の差はあれ、食べたい時にいつでも好きな食べ物が手に入る。
このような現代の日本に暮らすなかで、ごはんやお菓子、酒などついつい好きなものを食べすぎてしまうことはないだろうか。正月太りなど、食べすぎによる体重の増加が気になったことがある人は多いだろう。
厚生労働省の国民・栄養調査報告によると、近年の日本では肥満度を表すBMI数値が肥満値である成人割合が人口の約3分の1にのぼることが報告されている。さらに肥満率は、30代、40代、50代と加齢に伴い代謝が落ちる中高年に増えてくる。
肥満は、糖尿病・高脂血症・高血圧など様々な病気の発生要因となることは周知の事実で、健康的な生活を害する危険性がある。
好きなものが食べられる画期的な8時間ダイエット
情報化の発達やフィットネスブームによりダイエットに関する情報は手に入りやすく、自身の健康のため、または綺麗なボディラインを手に入れるためにダイエットに取り組んだ経験がある人も多いだろう。
しかしながら、いざダイエットを始めても我慢できずに食べてしまい、結局ダイエットが失敗に終わった経験はないだろうか。さらに、現代ではダイエットに関する情報が多いため様々なダイエットがある中で、どのダイエットを選べばよいのか、かえって困惑することも多い。
本気のダイエットを目指したい場合は8時間ダイエットがおすすめだ。8時間ダイエットとは、肥満大国のアメリカでデイビッド・ジンチェンコ氏とピーター・ムーア氏が考え発表したダイエット法である。
1日24時間のうちの決められた8時間のみ食事が許され、その時間内であれば自由に食事がとれる。考案者のデイビッドも10日で3㎏のダイエットに成功している。
ダイエットというと、食べる量を減らすイメージを持つことが多いが、この8時間ダイエットは普通の食事が許されており、好きなものを食べて痩せる画期的なダイエット法なのだ。
8時間ダイエットで痩せるメカニズム
しかしながら好きなものを食べていても、なぜ8時間ダイエットでは痩せていくのだろうか?
その理由は1日8時間という食事摂取の制限時間だ。人の体は消費カロリーよりも摂取カロリーがオーバーすることで体に脂質が蓄えられていく。逆に言えば、摂取カロリーよりも消費カロリーが多ければ痩せることができる。
この8時間ダイエットは1日の決められた時間内での食事により、夜食など食べすぎを制限でき、摂取カロリーの総数を大幅に低下させることが可能なのだ。
また、痩せやすくなるのは単に摂取カロリーが少ないからだけではない。日本糖尿病学会専門医の青木厚氏によると、16時間という長時間、体に栄養が入ってこない時間を作ることにより、オートファジーと呼ばれる細胞活性化作用が働き、基礎代謝が増え痩せやすい体になることが報告されている。
8時間ダイエットは食べる時間を制限することで摂取カロリーを減らせ、さらには、空腹時間を長くすることで体の代謝が上がり痩せやすい体になるのだ。
ダイエットを行う際のポイント
とはいえ、8時間ダイエットを行う際はいくつかの注意すべきポイントもある。それは8時間であれば好きなものをどれだけ食べていいわけではない。
16時間の空腹時間が続くため、1食当たりの食事量がやや多くなる分にはカロリー的に問題はないが、8時間の間に暴飲暴食をしてしまっては痩せていくことは困難だ。
8時間ダイエットを行う際のポイントとして以下のことを注意したい。
これらのポイントを守れば効果的なダイエットが可能になる。難しく考える必要はなく1日決められた8時間内に通常通りの食生活を送るという簡単なダイエット法なのだ。
夏まであと半年。健康的で綺麗なボディラインを手に入れるために、今日から8時間ダイエットを取り入れてみてはいかがだろうか。
《ライタープロフィール》
近藤広貴
高校時代にボクシングを始め、全国高校総体3位、東農大時代に全日本選手権3位などの成績を残す。競技引退後は早稲田大学大学院にてスポーツ科学を学ぶ。現在は母校の教員としてボクシング部の指導やスポーツに関する研究を行う傍ら、執筆活動を行っている。
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