「スポーツ × AI × データ解析でスポーツの観方を変える」

【ニュージーランドT】記録優秀 中山マイルなら一発あるぞ!ハーモニーマゼラン

2020 4/11 06:00勝木淳
ニュージーランドトロフィー馬体重別インフォグラフィックⒸSPAIA

ⒸSPAIA

こんなときだからこそ

まずは無事にニュージーランドTの予想原稿を書くことに感謝したい。週ごとにいや日ごとに変容する世界を前にいま、地球上にいる全人類が浮足立つ。確実に人類は価値観、世界観の転換を余儀なくされ、その変わることへの不安に疲れている。見えざる恐怖とは映画だけのものにしてほしい。

この世情を前にJRAは競馬開催を決断した。手放しで喜べない自分がここにいる。開催継続は英断だ。がしかしそれは薄氷を踏むような、まさに綱渡りのはじまりでもある。いつ中止になってもおかしくない状況下には変わりない。だからこそ、我々は悔いを残さぬよう目の前の競馬を全力で楽しまねばならない。いくら高度な文明を築いた人類であっても、いまは祈るよりほかにない。大切なものはなにか? 見えないものへの恐怖がこれまで見えなかったものを表出させる。

【動画あり】レシステンシア本命はゼロ!?東大・京大桜花賞予想会(前編)

前走1800m組、前走関西圏出走馬

さて、本題に戻る。NHKマイルC路線は桜花賞、皐月賞から転戦する組が有力馬になりがちで、最初から潔くマイル路線を歩む馬の評価は難しい。一週前にいくつか挙げたデータから前走関西圏出走馬、前走1800m戦出走馬に注目したいが、後者はフラワーC3着シーズンズギフトのみ。前者は中京ファルコンS経由のアブソルティスモ、ウイングレイテスト、マイネルグリット。

ファルコンS組は【3-1-3-26】。悪くはないが特筆すべきでもない。ハイペースだったファルコンSで上位馬と似た位置にいた6着ウイングレイテスト、出遅れて後方からさばくのに苦労した11着アブソルティスモ、同じく後方から12着だったマイネルグリット、このレースであえて狙うとすればアブソルティスモぐらいか。

阪神出走はフィリーズレビューで逃げて4着と権利取りに失敗したカリオストロ、朝日杯FS16着のペールエール。前走阪神組【2-3-3-38】、フィリーズレビュー組【0-0-0-4】強調すべき点は少ない。

前走が京都だった馬【3-0-0-5】はレッドスパーダ産駒のソウルトレインのみ。レッドスパーダといえば重賞3勝は東京、新潟、東京。どちらかといえば平坦向きな印象。その白菊賞は前後半800m49.1-47.1の超スローペースで1,2着は逃げ馬と番手が入れ替わっただけの結果で評価は微妙。

【桜花賞】チューリップ賞神話崩壊?勝ち馬は今年も別路線からやってくる!

出色の記録を持つハーモニーマゼラン

であれば、データ上の不利は承知で前走中山組からハーモニーマゼランをあげたい。単勝1.1倍の圧倒的支持、落とせない一戦だった前走3月1日1勝クラス平場戦は自ら先手を奪い、前後半800mを45.6-48.2の猛ラップを刻んで1分33秒8にまとめた。これはマイル戦への高い適性を示した一戦といえる。

ちなみにほかに前走中山マイル戦を勝った馬と単純に比較すると、シャチ1分35秒0(良馬場、前後半800m47.6-47.4)、ルフトシュトローム1分34秒8(良馬場、前後半800m47.7-47.1)であり、ハーモニーマゼランが上位なのは明白。過去の戦歴をみても2走前ジュニアCは同じく1分33秒8(良)、勝ち馬サクセッションは次走スプリングS3着。戦ってきた相手関係を考えても中山マイルが舞台であれば好勝負必至だ。

もう一押しデータをあげる。

馬体重別成績(過去10年)ⒸSPAIA


中山の重賞あるあるともいえるデカイ馬優位はここでも通用。500キロ以上は勝率、連対率、複勝率ともにもっとも高い。ダイワメジャー譲りのスピードの持続性と体格を武器にここで重賞を突破するとみた。

◎ハーモニーマゼラン
〇アブソルティスモ
▲ルフトシュトローム
△オーロラフラッシュ
×シャチ
×シーズンズギフト

ライタープロフィール
勝木 淳
競馬ライター。競馬系出版社勤務を経てフリーに。優駿エッセイ賞2016にて「築地と競馬と」でグランプリ受賞。中山競馬場のパドックに出没。主に競馬のWEBフリーペーパー&ブログ『ウマフリ』や競馬雑誌「優駿」にて記事を執筆。

ニュージーランドトロフィー馬体重別インフォグラフィックⒸSPAIA


【ニュージーランドT】中山マイル経由は意外に消し 狙いは関西圏マイルと千八の掲示板組!

【桜花賞】実は狙うはシンザン記念出走馬!過去10年の桜花賞馬のローテーションから見えたものは?

 コメント(0件)