両ひじの幅が広くならないようにする
正確なインパクトのために体幹と腕の連動は不可欠だ。体幹と腕をスムーズに連動させるためには、スイング中に両ひじの幅は広がらない方が良い。
右打ちの場合、バックスイングで右ひじを背中側に引きすぎたり、インパクトからフォロースルーで左ひじを背中側に引きすぎると、両ひじの幅が広くなり過ぎてしまう。こうなると手が体の正面から大きく外れることになり、安定してクラブを支えにくくなる。それはスイング軌道やクラブフェースの向きが不安定になることを意味する。
正確なインパクトのために体幹と腕の連動は不可欠だ。体幹と腕をスムーズに連動させるためには、スイング中に両ひじの幅は広がらない方が良い。
右打ちの場合、バックスイングで右ひじを背中側に引きすぎたり、インパクトからフォロースルーで左ひじを背中側に引きすぎると、両ひじの幅が広くなり過ぎてしまう。こうなると手が体の正面から大きく外れることになり、安定してクラブを支えにくくなる。それはスイング軌道やクラブフェースの向きが不安定になることを意味する。
7月14日から17日に開催された全英オープンでは、オーストラリア出身のキャメロン・スミスがメジャー初優勝を果たした。スミスは世界ランキング2位に浮上。昨年末は22位だったが、今年1月のセントリートーナメント・オブ・チャンピオンズで優勝しトップ10にランクイン。その後も活躍を続け、1位のスコッティ・シェフラーを追い抜こうとする勢いだ。
今季のスミスは、米ツアー公式データであるSG指標のアプローチ・ザ・グリーン(※)が0.915で2位(7月24日時点)。アイアンショットの精度がスミスを支えていることがわかる。
スミスのスイングで注目したいのが両ひじ。スイング中、アドレス時の両ひじの幅が変わらず、フィニッシュでも両ひじの幅が狭いままだ。このスイング中の両ひじの位置は、メジャー制覇や世界ランキング1位を狙える勢いを作り出しているポイントとなっている。
※パー3のティーショットを含む、30ヤード以上のグリーンを狙うショットで稼いだスコア
多くの一般ゴルファーのスイングはスミスのようにはなっていない。バックスイングでは右ひじ、インパクトからフォロースルーでは左ひじが背中側に引け、肘幅が広がっている場合が多い。
バックスイングで右ひじが大きく引けると、トップオブスイングでスイング中のクラブの軌道やフェースの向きの安定感が低下する“フライングエルボー”という形になってしまう。
インパクトからフォロースルーで左ひじが引けると、通常はフェースが開く。それを回避しようと右手の力を過度に使うなど無理にフェースを閉じようとする動きが入るため、悪循環になったりもする。
一般ゴルファーにとって肘幅は大きなポイントになるだろう。ただ、“ひじが引ける”ということは“脇が開く”ともとれるが、脇を閉める意識をすることはおすすめしない。脇を閉めようとすると手でクラブを担ぎ上げるような流れになり、体幹と腕が連動する流れにはなりにくくなる。脇の空間の大きさは気にせずに、ひじが適度に内側を向くイメージを持ちたい。
肘幅は広くなり過ぎない方が良いが、狭ければ狭いほど良いわけでもない。人それぞれ適した肘幅がある。
例えば、飲み物を飲む際や電話をする際に、ひじがみぞおちに近い位置で曲がる人と、脇が開くようにひじが横を向く人がいるだろう。それは、どういうひじの位置が、安定してコップを口元に運べるか、電話機を耳に当てられるかが人それぞれ異なることを表している。
コップや電話機をクラブにおき替えると、スイング中のクラブの動きが安定するひじの位置が人によって異なる、ということになる。
スイング中の肘幅は“広げずに狭め”が基準となるが、無理に狭めると逆効果の場合がある。自身の体の特徴などもふまえながら、より適した肘幅を見つけていきたい。
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