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第一線で活躍していたフィギュアスケート選手のプロ転向後とは?

2017 5/8 19:55まりも
フィギュアスケート
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Photo by Paolo Bona/Shutterstock.com

毎年のように新しいスターが誕生する日本フィギュアスケート界。新星が現れる一方で、競技としてのフィギュアスケートを引退し、プロとして新たなフィギュアスケート人生を送る選手もいる。彼らはどのような活動をしているのだろうか。

トリノオリンピック金メダルの荒川静香さんのプロ転向後

荒川静香さんは、神奈川県鎌倉市生まれ。2004年グランプリファイナル2位や同年の世界選手権優勝、2006年トリノオリンピック金メダルなどの輝かしい功績を誇っている。
2006年のトリノオリンピック後にプロ転向を表明し、自身で企画・プロデュースを行ったアイスショー「フレンズ・オン・アイス」を開催した。その後も盛んに活動し、トリノオリンピックから1年の間に国内外で100以上ものアイスショーに出演した。
2014年に妊娠を発表し、一時アイスショーの出演を辞退していたが、出産後は再びアイスショーに精力的に出演し。大会の解説者としても活躍している。

世界選手権銅メダルの鈴木明子さんのプロ転向後

鈴木明子さんは愛知県豊橋市出身。全日本選手権で初めて表彰台に上り、バンクーバーオリンピック初出場を決めたのが24歳と、遅咲きの選手だ。2012年の世界選手権で銅メダルを獲得した。摂食障害を乗り越え、二度と立てないかもしれないと思っていた氷上へと戻り、2度のオリンピック出場などを成し遂げている。
現在では、プロフィギュアスケーターとしてのアイスショーの他にも、講演やコメンテーター、解説者など幅広く活躍している。2015-16年シーズンの本郷理華選手のショートプログラムの振付を担当。今後は振付師としての活躍も期待されている。

日本男子初世界選手権優勝の高橋大輔さんのプロ転向後

岡山県倉敷市出身で、2002年世界ジュニア選手権で日本人男子初の優勝を遂げた高橋大輔さん。2010年のバンクーバーオリンピックで日本男子初の銅メダルを獲得し、同年3月に日本男子初の世界選手権制覇など、日本男子フィギュア界をけん引する活躍を見せた。
2014年に引退を発表してからは、アメリカに語学留学をするなど、一時期フィギュアから離れていたが、フィギュアに復帰後はプロフィギュアスケーターとして、日本でも海外でも世界一と称されるステップを持ち味に活躍している。
その他にも、舞台でフロアダンスを披露したり、解説者やキャスターとして活躍したりなど、幅広い分野での活躍が増えている。

四大陸選手権優勝の織田信成さんのプロ転向後

大阪府高槻市出身で、2005年世界ジュニア選手権優勝や2006年四大陸選手権優勝、2009・2010年グランプリファイナル2位などの成績を挙げている。織田信長の子孫で三児の父。涙もろく、自身の演技後はもちろん、ソチオリンピックでの浅田真央選手や高橋大輔選手(当時)の演技でも感極まって涙を見せた。
また、2013年の引退から3年ぶりとなるフィギュアスケート・ジャパンオープンで、非公認とはいえ自己ベストを更新し、ファンを驚かせた。国内のアイスショーに多数出演しており、変わらないコミカルな持ち味で楽しませてくれる。他にも、声優や講師、解説者やTVタレントとしても活躍している。

日本人初の世界選手権銅メダル佐野稔さんのプロ転向後

山梨県石和町出身で、1972年から1976年まで全日本選手権で5連覇し、1976年インスブルックオリンピック日本代表となり9位、1977年世界選手権で日本人初の銅メダルを獲得するなどの功績を持つ。この大会を最後に引退し、プロへと転向する。1978年には日本初のアイスショー「VIVA! ICE WORLD」(現「プリンスアイスワールド」)を開催した、アイスショーの魅力を広めた第一人者と呼べる人だ。
その他にも、スポーツキャスターや解説者として活躍している。また、JOCのフィギュアスケート強化コーチとして、若手育成に力を注いでいる。

まとめ

いかがだっただろうか?ご紹介してきた方以外にも、2017年4月には浅田真央さんや村上佳菜子さんも引退を発表された。2人とも今後もフィギュアに携わることを続けたいと語っている。解説者やテレビ出演以外では目にすることが減っている引退後の競技者だが、プロとして国内外のアイスショーで活躍している人がいる。難易度ギリギリの緊張感ではなく、表現者としての彼らの演技を楽しむことができるアイスショーにも、ぜひ注目してみて欲しい。