「スポーツ × AI × データ解析でスポーツの観方を変える」

巨人、モタと沼田翔平の育成組がアピール 菅野智之も復活へ向け好投

2020 2/28 11:00勝田聡
巨人の原辰徳監督ⒸSPAIA
このエントリーをはてなブックマークに追加

ⒸSPAIA

育成2年目のモタが支配下登録へ

セ・リーグ2連覇を目指す巨人では育成契約の2人が結果を残し、チームに活力を与えている。パワーヒッターのイスラエル・モタと右腕の沼田翔平である。

モタは実戦練習で結果を残し続け、オープン戦でもスタメン出場を勝ち取った。2月22日の日本ハム戦では本塁打を含む3安打猛打賞を記録。翌23日の楽天戦でも2安打マルチと結果を残し続けている。本来は左翼が定位置だが、一塁の守備にもついた。複数ポジションを守れるようになれば、起用法の幅も大きく広がるはずだ。

原辰徳監督は「モタさん」と呼んでキャンプのMVPに指名。一塁、二塁、捕手が競争と話していたが、その一塁争いにも加えようとしている。そして、27日にはモタを支配下選手として迎え入れることが原監督から発表された。近く正式に支配下登録される見込みだ。

一方の沼田はオープン戦2試合に登板しともに1回無失点投球。練習試合なども含めて、3試合連続の無失点となり、支配下登録を手繰り寄せている。2018年育成ドラフト3位の2年目。ブレイクの期待がかかる。

もちろん結果を残しているのは、育成の未知なる戦力だけではない。ベテランの中島宏之はすでに2本塁打。亀井善行もオープン戦初出場となった2月23日の楽天戦で、先頭打者初球本塁打をマークしている。

丸佳浩、岡本和真といった主軸にも当たりは出ており心配はなさそうだ。今年に入ってから2度のインフルエンザに罹患した坂本勇人が、今度は背中の違和感でオープン戦を欠場した。少し心配ではある。

パーラとビエイラは結果を出すもサンチェスは1回5失点

新外国人選手も順調に来ている。ヘラルド・パーラは本塁打こそないものの、安打をしっかりと広角に打ち分け技術の高さを披露。また、守備面でもレーザービームを繰り出し、本塁突入や三塁への進塁を抑止する肩の強さを見せた。

チアゴ・ビエイラも2月23日の楽天戦で1回無失点投球。しかも球速は驚きの159キロ。沖縄は少し暖かいとはいえ、まだ2月である。シーズン開幕後は160キロ超えも夢ではなさそうだ。

先発候補のエンジェル・サンチェスは2月24日の広島戦で初登板。150キロを超えるストレートも投げ込んだが、1回5失点と苦しんだ。ただし制球は悪くなく、大乱調というわけではない。今後の登板で修正が期待される。

菅野智之、田口麗斗も復活へ向け好投

新戦力だけでなく、復活を目指す投手の頑張りも目立つ。菅野智之もそのひとりで、昨シーズンは規定投球回には届いていないものの、11勝を挙げており先発の役割は十分に果たした。しかし、絶対的エースとしては物足りないのもまた事実。このオフシーズンはフォーム改造に取り組んできた。

オープン戦初登板となった2月23日の楽天戦では3回1失点と上々のスタート。1点は失ったものの、牽制で走者を刺すなど光るプレーもあり42球でまとめている。すでに内定している開幕投手へ向け、あと4回の登板で仕上げていくことになる。

また先発復帰を目指す田口麗斗もここまで順調だ。2月22日のオープン戦では、4回無失点と結果を残した。これで、実戦3試合で9回無失点と、先発ローテーション入りへ一歩近づいた。田口は昨シーズン中継ぎ起用がメインとなっており、先発登板は2試合だけ。2017年に13勝をマークした左腕の復活は間近だ。

ここまで主力選手の離脱は先発候補のC.C.メルセデスひとりだけ。坂本も故障自体は大きなものではない。全体的には順調に来ていると見ていい。

はたして巨人はセ・リーグ2連覇を成し遂げられるだろうか。

2020年プロ野球・読売ジャイアンツ記事まとめ