紅白戦で結果を出し第3クールから一軍昇格
2月1日に始まった春季キャンプは、中盤戦に突入した。各チームとも紅白戦や練習試合を行い、実戦の中で選手の見極めを行なっている。開幕一軍が確定していない若手選手たちにとっては、貴重なアピールの場所。いつも以上に力が入っている。
そんな中、結果を残しているのが巨人のドミニカ出身のイスラエル・モタである。現在育成契約のモタは8日に行われた紅白戦では「3番・左翼」で出場。そこで原辰徳監督へ印象づける3安打猛打賞を記録した。守備では外野からの好返球を見せ、強肩をアピールしている。原監督は「ゲレーロが来たのかと思ったよ」と昨シーズンまで在籍していた主砲の名前を出したほど。それだけのインパクトを残したということだろう。
この活躍があり第2クール最終日となった9日に発表された新しい振り分けでは、ファームから一軍へと昇格を勝ち取った。第3クールからは沖縄で行われる二次キャンプに帯同し、そして支配下登録への切符をかけて再びサバイバルレースを戦っていくことになる。
現時点でのチーム事情を見ると、支配下登録されている外国人選手はルビー・デラロサ、C.C.メルセデス、エンジェル・サンチェス、チアゴ・ビエイラ、ヘラルド・パーラの5人。そのなかで野手はパーラひとりしかいない。
そのパーラは同じ外野手ではあるが左打ちでありどちらかというと巧打者タイプ。右打ちで長距離砲タイプであるモタとは起用法が異なってくる。支配下登録を勝ち取ることができれば、十分に一軍での出場機会はありそうだ。
また、外野を見ると中堅の丸佳浩、右翼のパーラは確定的だが、左翼はレギュラー争いが続いている。ベテランの亀井善行が実績面では抜けているが、今年38歳となるため、フル出場を求めるのは酷になってくる。モタが結果を残すことができれば、亀井との併用からゆくゆくはレギュラー奪取に至っても不思議ではない。