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広島・宇草孔基、ロッテ・福田光輝ら…キャンプ序盤で結果出したドラ1「以外」の選手たち

2020 2/13 06:00勝田聡
練習試合で本塁打を放ったロッテ・福田光輝
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ⒸSPAIA

広島・宇草孔基は紅白戦で「プロ1号」

プロ野球の春季キャンプでは、ドラフト1位の選手に注目がいく。今年であれば佐々木朗希(ロッテ)や森下暢仁(広島)はもちろん、二軍スタートとなった奥川恭伸(ヤクルト)や石川昂弥(中日)も連日のように報道されている。なかでも奥川はキャンプ序盤からノースロー調整だったにもかかわらず、多くの報道陣がヤクルトの二軍キャンプ地である西都を訪れていた。

そんな中、注目度ではドラフト1位に劣るかもしれないが、ドラフト2位以下の選手たちが、結果を残しつつある。

まずは広島のドラフト2位・宇草孔基。三拍子揃った大卒の外野手は、この春季キャンプで一軍スタートを勝ち取った。シート打撃では安打を放ち、2月9日に行われた紅白戦では、若手有望株の山口翔から右翼ポール際に「プロ1号」本塁打を放っている。この活躍が目に止まり、沖縄で行われる二次キャンプのメンバー入りも果たした。

沖縄キャンプは合計44人の大所帯。ベンチ入りの人数である29人まで、あと15人の足切りがあるわけだ。引き続き行われる熾烈な争いを勝ち抜き、開幕一軍入りだけでなくレギュラーを奪うことができるだろうか。

ロッテの高部瑛斗、福田光輝が交流試合で躍動

佐々木朗希に湧くロッテは、新人全員が一軍スタートとなっている。そのなかで3位の高部瑛斗、5位の福田光輝が目立つ。

2月8日に行われた楽天モンキーズ(台湾)との交流試合で、高部が「2番・右翼」、福田は「8番・遊撃」で先発出場をはたす。高部は2安打3打点を記録し、福田も本塁打を含む2安打2打点といきなり結果を残した。しかし、高部はこの試合中に右手有鉤骨を骨折してしまい、無念の離脱となってしまった。

一方、本塁打を放った福田は遊撃手のレギュラー争いに割って入る勢いだ。翌日9日の同楽天戦では「2番・遊撃」と打順を上げると、この試合でも2点適時打を含む3安打猛打賞と2試合連続で結果を出した。

現在の遊撃手事情を見ると、レギュラーには藤岡裕大がおり、控えでは三木亮や平沢大河の名前が挙がってくる。藤岡が一歩リードしているのは事実だが、福田にも十分チャンスはあるはずだ。大阪桐蔭高校、法政大学と名門校を歩んできたエリートが遊撃手争いに名乗りをあげた。

唯一の高卒野手、楽天・黒川史陽は一軍帯同が決定

中日4位の郡司裕也は2月4日の紅白戦で早くもマスクをかぶった。2月7日に行われた沖縄電力(社会人)との練習試合でも、途中から試合に出場している。この試合は雨天コールドとなったため打席は回ってこなかったが、出番を与えられているということからも期待のほどがうかがえる。

中日は長らく正捕手不在となっていたが、昨シーズンから加藤匠馬が台頭してきた。現時点ではその加藤を追いかける形だが、郡司にも開幕一軍の可能性は十分にある。二軍で試合に出場させるのか、一軍で先輩のプレーを見て肌で感じさせるのか、育成方針によって決まることになりそうだ。

高校卒野手の新人では唯一の一軍キャンプスタートとなった楽天2位の黒川史陽。当初の予定では、久米島から金武町に移る段階でファームへ合流するはずだった。しかし、三木監督は「想像以上だった」と絶賛。一次キャンプのMVPにもその名を挙げた。二次キャンプから始まる実戦的な練習でも結果を残すことができれば、その次のステップである開幕一軍も見えてくる。

今回取り上げた選手たちは、ドラフト時に1位指名の選手に比べると、評価は劣っていたかもしれない。しかし、入団すれば実力次第で1年目から上に行くことは十分に可能である。キャンプ後半戦も結果を残し、ドラフト時の評価をひっくり返す活躍に期待したい。

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