リーグ2位も日本シリーズに進出し日本一連覇達成
2連覇を目指して昨シーズンに臨んだソフトバンクは序盤からアクシデントが続いた。ベテラン左腕の和田毅、セットアッパーの岩嵜翔、絶対的守護神のデニス・サファテと3人の軸を呼称で欠いてしまう。その影響もあったのか、前半戦は勝ち越しているものの西武、日本ハムにつづく3位と「らしくない」戦いぶりだった。そして7月は6勝11敗1分と負け越し。一時的に4位になってしまう。
しかし、ここからの巻き返しがすごかった。8月は18勝6敗、9・10月は21勝10敗と驚異的なペースで勝ち進み、日本ハムをかわし2位でフィニッシュ。クライマックスシリーズでは日本ハム、西武を倒し日本シリーズへと駒を進めたのである。日本シリーズでも「甲斐キャノン」で一躍有名になった甲斐拓也の活躍などで広島を倒し2年連続日本一を達成している。
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その快進撃を支えたのは柳田悠岐を中心とした破壊力のある打線だ。打率.266、685得点は西武に次ぐリーグ2位だった。しかし202本塁打は西武に6本の差をつけ、リーグ首位。柳田(36本)、松田宣浩(32本)、アルフレド・デスパイネ(29本)、上林誠知(22本)と4人が20本以上をマークし、どこからでも本塁打が狙える驚異的な打線となったのである。
また、若手の成長、代役の選手による活躍もあった。レギュラー不在だった二塁に牧原大成が収まり、デスパイネが戦列を離れた際には、ユリスベル・グラシアルが穴を埋めている。
一方の投手陣は故障者が多く苦しんだ。千賀滉大、武田翔太、東浜巨といった本来であればローテーションを守らなければならない投手たちも離脱期間があり、規定投球回に到達しなかった。今シーズン、規定投球回到達者はなんと「0」。岩嵜、サファテを欠いた中継ぎ陣、そして途中から一軍に合流した新星たちの活躍で勝利を手繰り寄せた。
中継ぎ陣では代役の守護神となった森唯斗、そして加治屋蓮、嘉弥真新也に先発・中継ぎと両方の役割を担った石川柊太。先発ではアリエル・ミランダ、大竹耕太郎らが踏ん張り、全員で故障者の穴を埋めた形だった。