大阪桐蔭が21人でトップ
2024年のプロ野球界に最も多くの選手を輩出している高校はどこだろうか。現役選手の出身高校ベスト10をランキングで紹介しよう。
やはりトップは大阪桐蔭。今や泣く子も黙る高校野球の最強チームは、プロでも最大勢力の21人を誇る。2位は19人の横浜、3位が14人の広陵と甲子園常連校が続く。
4位が13人の花咲徳栄。横浜のライバル・東海大相模が12人で続き、愛知の名門・中京大中京は11人で6位につけている。7位は東北の雄・仙台育英と大阪桐蔭のライバル・履正社だ。
9位は5校が9人で並ぶが、やや顔ぶれが変わった。ランキングの常連だった敦賀気比や智弁和歌山とともに名を連ねたのが北海、九州国際大付、福岡大大濠の3校。注目選手を輩出している近年の躍進ぶりが反映された格好となった。では、高校別に見ていこう。
1位:大阪桐蔭21人
大阪桐蔭は今年41歳になる中村剛也(西武)が最年長。中日に移籍した中田翔、昨季の本塁打王・浅村栄斗(楽天)と球界を代表するスラッガーが並ぶ。甲子園春夏連覇した2012年に藤浪晋太郎(メッツ)とバッテリーを組んだ森友哉(オリックス)、控え投手だった澤田圭佑(ロッテ)も現役だ。
「最強世代」と呼ばれた2018年の春夏連覇の主力だった根尾昂(中日)、藤原恭大(ロッテ)、横川凱(巨人)、柿木蓮(日本ハム)もいる。さらに1学年上の2017年センバツ優勝投手・徳山壮磨(DeNA)と同級生の泉口友汰(巨人)も青山学院大からNTT西日本を経てプロ入りした。
2022年センバツで優勝した左腕・前田悠伍はドラフト1位でソフトバンクに入団。ほかにも岡田雅利(西武)、山足達也(オリックス)、香月一也(オリックス)、福田光輝(日本ハム)、中田惟斗(オリックス)、仲三河優太(西武)、松浦慶斗(日本ハム)、池田陵真(オリックス)、松尾汐恩(DeNA)と総勢21人が名を連ねている。
2位:横浜19人
2位の横浜は最年長の涌井秀章(中日)以下19人。ソフトバンクに移籍してタイトルを獲得し、WBCでも活躍した近藤健介、本格派右腕・柳裕也(中日)、昨季10勝を挙げて優勝に貢献した伊藤将司(阪神)ら一線級で活躍する面々が多い。
万波中正は昨季25本塁打を放ったスラッガーとしてさらなる飛躍が期待されており、ルーキーではENEOSからドラフト1位でDeNA入りした度会隆輝も注目度が高い。
ほかにも髙濱祐仁(阪神)、淺間大基(日本ハム)、渡邊佳明(楽天)、石川達也(DeNA)、藤平尚真(楽天)、福永奨(オリックス)、増田珠(ヤクルト)、土生翔太(中日)、及川雅貴(阪神)、松本隆之介(DeNA)、木下幹也(巨人)、津田啓史(中日)、杉山遙希(西武)が名を連ねている。
3位:広陵14人
3位の広陵は野村祐輔(広島)と小林誠司(巨人)の2007年夏の甲子園準優勝バッテリーが最年長。1学年下の上本崇司も含め14人中5人が広島カープに在籍している。
有原航平(ソフトバンク)や福田周平(オリックス)、佐野恵太(DeNA)も広陵OB。2017年夏の甲子園で1大会6本塁打の新記録を樹立した中村奨成は今季から外野手登録に変更され、正念場と言えるだろう。
ほかに上原健太(日本ハム)、吉川雄大(楽天)、太田光(楽天)、髙太一 (広島)、河野佳(広島)、石原勇輝(ヤクルト)、谷口朝陽(西武)が名を連ねている。
4位:花咲徳栄13人
花咲徳栄は13人で4位にランクイン。近年力をつけている実力校だけあって、2013年に甲子園出場した若月健矢(オリックス)と楠本泰史(DeNA)が今年29歳ながら最年長と若い選手が多い。
「高校ビッグ3」と呼ばれた左腕・高橋昂也(広島)、2017年に全国制覇した時の右腕・清水達也(中日)ら甲子園を沸かせた選手が名を連ねる。
ほかに愛斗(ロッテ)、長谷川威展(ソフトバンク)、西川愛也(西武)、松井颯(巨人)、野村佑希(日本ハム)、韮澤雄也(広島)、井上朋也(ソフトバンク)、味谷大誠(中日)、藤田大清(日本ハム)と勢力拡大中だ。
5位:東海大相模12人
東海大相模は12人で5位。菅野智之(巨人)と田中広輔(広島)の同級生2人が最年長で、大田泰示(DeNA)、大城卓三(巨人)、菅野剛士(ロッテ)と30代が5人もいる。花咲徳栄とは逆に長い歴史を誇る名門ならではだろう。
夏の甲子園で優勝した2015年の二枚看板、小笠原慎之介(中日)と吉田凌(ロッテ)、昨季はルーキーながら優勝に貢献した森下翔太(阪神)もいる。
ほかに豊田寛(阪神)、遠藤成(阪神)、山村崇嘉(西武)、石田隼都(巨人)も東海大相模出身だ。
6位:中京大中京11人
6位は11人の中京大中京。2009年夏の甲子園優勝投手の堂林翔太(広島)が最年長だ。
駒澤大を経てプロ入りしたパワーヒッター・鵜飼航丞(中日)や2020年ドラフト1位・髙橋宏斗(中日)、2021年ドラフト5位で日本ハム入りした畔柳亨丞ら魅力的な選手が多い。
磯村嘉孝、中村健人、長谷部銀次、佐藤啓介と堂林も含めて、広島カープ在籍選手が5人を占めている。
ほかに伊藤稜(阪神)、澤井廉(ヤクルト)、中山礼都(巨人)が現役でプレーしている。
7位:仙台育英10人
7位タイは10人の仙台育英。古くから甲子園を沸かせた名門だが、現役選手は若い選手が多く、1月で29歳になった松原聖弥(巨人)が最年長となっている。
松原聖弥の1学年下に上林誠知(中日)、馬場皐輔(巨人)、熊谷敬宥(阪神)の同級生3人が並ぶ。上林と馬場は新天地で勝負のシーズンだろう。
ほかに梅津晃大(中日)、郡司裕也(中日)、平沢大河(ロッテ)、西巻賢二(DeNA)、入江大樹(楽天)、山田脩也(阪神)が名を連ねる。
7位:履正社10人
7位タイで並ぶのが10人の履正社。最年長は2010年の本塁打王・T-岡田(オリックス)で、3度のトリプルスリーを達成した山田哲人(ヤクルト)も今年32歳になる。
昨年優勝に貢献した坂本誠志郎、2019年に全国制覇した時の4番・井上広大は地元・阪神でプレー。安田尚憲(ロッテ)もまだまだ飛躍が期待される一人だろう。
昨夏の大阪大会で大阪桐蔭・前田悠伍に投げ勝って甲子園に出場した左腕・福田幸之介はドラフト4位で中日に入団した。
ほかに宮本丈(ヤクルト)、田上奏大(ソフトバンク)、内星龍(楽天)、小深田大地(DeNA)が現役でプレーしている。
9位:北海9人
9位では5校が並んだ。北の名門・北海は巨人から日本ハムに復帰した鍵谷陽平(日本ハム)が最年長。川越誠司(中日)は昨年トレードで西武から中日に移籍し、佐藤龍世(西武)もかつて日本ハムに在籍するなど移籍組が多い。
ほかにも阪口皓亮(ヤクルト)、鈴木大和(巨人)、川村友斗(ソフトバンク)、辻本倫太郎(中日)、木村大成(ソフトバンク)、大津綾也(巨人)と若手が多く、北海道がレベルアップしている証明でもあるだろう。
9位:敦賀気比9人
敦賀気比も9人で9位タイ。内海哲也や吉田正尚といった名プレーヤーを輩出しているが、NPBの現役最年長は山田修義(オリックス)。広島からFA宣言した西川龍馬も今季からオリックスに加わった。
さらに山﨑颯一郎、木下元秀とオリックスが多いのも特徴だろう。2015年センバツで福井県勢初の甲子園優勝に導いた平沼翔太は結婚したばかりで今季への意気込みは相当なはずだ。
ほかに笠島尚樹(巨人)、長谷川信哉(西武)、前川誠太(広島)、高見澤郁魅(DeNA)が名を連ねている。
9位:智弁和歌山9人
智弁和歌山も9人で並んだ。最年長は岡田俊哉(中日)。1学年下の西川遥輝はヤクルトに移籍した。
広島には関西学院大から2021年ドラフト1位で入団した左腕・黒原拓未、スラッガーとして期待される林晃汰、将来性の高い右腕・小林樹斗ら楽しみな選手が多い。
ほかに兄弟プレーヤーの東妻勇輔(ロッテ)と東妻純平(DeNA)、黒川史陽(楽天)、細川凌平(日本ハム)が名を連ねている。
9位:九州国際大付9人
九州国際大付も9人でランクインした。最年長は二保旭(ロッテ)。青山学院大から阪神にドラフト1位で入団した右腕・下村海翔も同校出身だ。
また、1年生時から注目されていたスラッガー・佐倉侠史朗は昨年育成3位でソフトバンク入り。大きく育つことが期待されている。
ほかに清水優心(日本ハム)、富山凌雅(オリックス)、中村貴浩(広島)、生海(ソフトバンク)、柳川大晟(日本ハム)、野田海人(西武)が現役でプレーしている。
9位:福岡大大濠9人
九州国際大付と同じ福岡の福岡大大濠も9人で並んだ。今年27歳で最年長の坂本裕哉(DeNA)は立命館大を経て2019年ドラフト2位でプロ入りしている。
同校OBで最大のスター候補は山下舜平大(オリックス)だろう。昨年はプロ初登板で開幕投手に抜擢され、9勝をマーク。山本由伸が抜けた今季は右のエースとしての活躍が期待されている。
また、浜地真澄(阪神)も中継ぎとして優勝に貢献。三浦銀二(DeNA)、古賀悠斗(西武)のほか、仲田慶介、星野恒太朗、山下恭吾、藤田悠太郎の4人は地元ソフトバンクに所属している。
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