【投手部門】有原航平(ソフトバンク)
プロ野球OBの糸井嘉男氏が独自に月間MVPを選ぶ恒例企画。投手から野手に転向し、通算1755安打を放った糸井氏が、「超人」ならではの視点で9・10月度のパ・リーグ投手、野手を1人ずつ選出した。
パ・リーグの投手部門はソフトバンクの有原航平。9・10月は5試合登板で4勝1敗、防御率1.01をマークした。9月6日のロッテ戦は8回4安打無失点、9月29日の西武戦も8回2安打無失点と安定感抜群。メジャーからソフトバンクに移籍1年目で10勝を挙げ、健在ぶりを示した。
糸井氏は「日本球界復帰1年目で2桁勝ちましたし、防御率も素晴らしいですね。環境が変わるといろいろ難しい面があるんですけど、順応してきました」と選考理由を説明する。
今季は開幕に出遅れて一軍初登板は6月だったが、尻上がりに調子を上げた右腕を「無駄な球がないです。アメリカに行く前と良い意味で変わってないですね。元々、完成度の高いピッチャーだったんで、本当の実力があるということです」と2019年に15勝で最多勝を獲得した実力者を称賛した。
現役時代の対戦成績は29打数12安打の打率.414、1本塁打と得意にしていたが、「胸元の球が強いピッチャーでした。初速と終速が変わらないんです。力みのないフォームからドーンとくるし、コントロールも良い」と証言。テレビでは分かりにくい有原の凄さを明かした。