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27四球の西武・佐藤龍世は「殻を破った」 糸井嘉男氏が選ぶ9・10月度パ・リーグMVP

2023 10/24 06:10SPAIA編集部
糸井嘉男氏,ⒸSPAIA
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【投手部門】有原航平(ソフトバンク)

プロ野球OBの糸井嘉男氏が独自に月間MVPを選ぶ恒例企画。投手から野手に転向し、通算1755安打を放った糸井氏が、「超人」ならではの視点で9・10月度のパ・リーグ投手、野手を1人ずつ選出した。


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パ・リーグの投手部門はソフトバンクの有原航平。9・10月は5試合登板で4勝1敗、防御率1.01をマークした。9月6日のロッテ戦は8回4安打無失点、9月29日の西武戦も8回2安打無失点と安定感抜群。メジャーからソフトバンクに移籍1年目で10勝を挙げ、健在ぶりを示した。

糸井氏は「日本球界復帰1年目で2桁勝ちましたし、防御率も素晴らしいですね。環境が変わるといろいろ難しい面があるんですけど、順応してきました」と選考理由を説明する。

今季は開幕に出遅れて一軍初登板は6月だったが、尻上がりに調子を上げた右腕を「無駄な球がないです。アメリカに行く前と良い意味で変わってないですね。元々、完成度の高いピッチャーだったんで、本当の実力があるということです」と2019年に15勝で最多勝を獲得した実力者を称賛した。

現役時代の対戦成績は29打数12安打の打率.414、1本塁打と得意にしていたが、「胸元の球が強いピッチャーでした。初速と終速が変わらないんです。力みのないフォームからドーンとくるし、コントロールも良い」と証言。テレビでは分かりにくい有原の凄さを明かした。

【打者部門】佐藤龍世(西武)

パ・リーグの打者部門は西武の佐藤龍世。9・10月は打率.289、2本塁打、7打点ながら、27四球を選んで出塁率.469、OPS.914をマークした。

「出塁率が断トツ1位で、貢献度が高いですね。出場機会に恵まれたら結果を残せるということを示しました。フォアボール27個には非凡なセンスを感じます」

糸井氏も現役時代は2011年、2012年、2014年と3度の最高出塁率に輝いたが、選球眼を鍛えるのは簡単ではない。「選球眼を磨くには打席に多く立つことが必要です。自分の中の感覚がすごく大事ですね。佐藤選手も一つ殻を破ったんじゃないでしょうか」と力説する。

「ボールを見よう見ようとしてたら、バットが出なくなってダメなんです。それは選球眼とは言わないんですよね。あくまでボールを打ちに行っての選球眼です。そういう意味では打率.289も打って27四球を選んだのは素晴らしい」と絶賛した。

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