WBCから好調キープの戸郷

最下位の巨人は17日から九州でDeNAと2連戦に臨む。初戦(長崎)は戸郷翔征が先発。菅野智之が二軍調整中の今、第5回ワールドベースボールクラシック(WBC)から好調をキープする戸郷で落とせない一戦だ。
今季初登板となった4月4日のDeNA戦で6回無失点、続く11日の阪神戦でも7回無失点でいずれも勝ち投手になっており、2戦2勝で13回無失点を継続中。今や先発ローテーションの大黒柱となっている。
前回のDeNA戦はWBC決勝から調整登板を挟まず、ぶっつけ本番となったが、危なげない投球で今季初勝利。23歳の誕生日を白星で飾った。
ストレート、フォークに次いで投球割合の多いスライダーは被打率.000。つまり、今季まだ1本も安打を打たれていない。昨季のDeNA戦は1勝3敗、防御率4.11と苦手にしており、牧秀悟に11打数5安打、佐野恵太に18打数7安打、桑原将志に8打数4安打と打たれたが、現在の調子なら十分に抑えられるだろう。
チーム状況を考えるとこれ以上借金を増やすわけにはいかず、嫌な流れは断ち切りたいところ。戸郷が「新エース」の名に恥じない投球で3連勝を飾るか注目だ。
DeNAは開幕投手の石田が先発
一方、3連勝中のDeNAは石田健大が先発。今季は開幕投手に抜擢されたが、3月31日の阪神戦は4回4失点で負け投手となり、前回4月9日の中日戦で6回無失点と好投して初勝利を挙げた。
投球の約半分を占めるストレートのほか、カットボール、カーブ、チェンジアップ、スライダーを駆使する9年目左腕。昨季の巨人戦は2試合登板で1勝0敗、防御率4.00だった。今季初めての巨人戦で戸郷相手に投げ勝てば価値がある。
混戦のセ・リーグで2位のDeNAは首位・広島と0.5差。逆に4位・ヤクルトにも0.5差しかなく、まずは巨人を叩いて貯金を増やしたい。開幕直後は振れていなかった牧秀悟も調子を上げており、石田が試合を作ることが何よりも重要だ。
その他の試合の予告先発は以下の通り。
【セ・リーグ】
ヤクルト・サイスニード-中日・涌井秀章(松山)
阪神・西勇輝-広島・九里亜蓮(甲子園)
【パ・リーグ】
日本ハム・金村尚真-ロッテ・小島和哉(エスコンF)
西武・平良海馬-ソフトバンク・石川柊太(東京ドーム)
オリックス・山岡泰輔-楽天・則本昂大(京セラD大阪)
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