打撃磨きレギュラー狙う野口智哉
2023年の干支は「卯」。プロ野球選手の年齢でいえば24歳となる1999年生まれ、36歳のベテランになる1987年生まれが年男だ。各球団、どんな選手が年男になるのか注目してみたい。今回はオリックスの年男を取り上げる(支配下選手のみ)。
飛躍を期待されるのが、2021年ドラフト2位で入団した野口智哉だ。昨年のルーキーイヤーはコロナウイルス感染のため開幕1軍こそ逃したが、初昇格した4月19日のソフトバンク戦で一軍デビュー。「1番・三塁」でスタメン起用されると、プロ初安打を記録した。シーズン終盤にはプロ初本塁打も放っている。
守備でも遊撃で16試合にスタメン出場したのをはじめ、二塁、三塁、中堅、右翼と5つのポジションを柔軟にこなし、チームの連覇に貢献。日本シリーズにも出場し、安打を放つなど大舞台でも物怖じしないハートの強さを見せた。
充実の1年目を終えた年男が2年目に見据えるのは、遊撃のレギュラー獲りだ。その野口の前に立ちはだかるのが、プロ4年目を迎える紅林弘太郎。まだ20歳ながら2年連続で130試合以上に出場してリーグ連覇に貢献しており、レギュラーを奪うのは簡単なことではないだろう。
カギを握るのは打撃。昨年は54試合で打率/出塁率/長打率が.226/.277/.284と、関西大時代に通算100安打を達成したヒットメーカーとしては物足りない数字に終わった。ただ、紅林も2年連続で打率は2割2分台と打撃では苦しんでおり、ハードルは決して高くない。打撃に磨きをかけ、年下のライバルから定位置奪取を狙う。
野手では、野口と同期入団の福永奨捕手と渡部遼人外野手も年男だ。野口同様、それぞれのポジションでレギュラー獲りへ大事な1年となるだろう。