チーム防御率、与四死球など軒並み12球団トップ
ヤクルトが連覇した2022年のセ・リーグ。阪神は3位ながら68勝71敗4分けと負け越しに終わった。
しかし、チームの投手成績を見ると、負け越したのが信じられないほどの高い数値が並ぶ。防御率2.67、先発投手が6回以上を投げて自責点3以内に抑えるクオリティスタート(QS)81試合、与四球288、与死球40は全て12球団トップなのだ。
セイバーメトリクスで見ても、1イニングあたりに何人の出塁を許したかを表す指標「WHIP」は1.10、平均的な投手に比べて同じイニング数でどれだけ失点を防いだかを表す指標「RSAA」は98.2、奪三振と与四球の比率を表す指標「K/BB」は3.64、与四球率を示す「BB/9」は2.02など、軒並み12球団で最高の数値をマークしている。
エース青柳晃洋は防御率2.05、13勝、勝率.765で投手3冠。リーグ防御率2位も2.18をマークした西勇輝で、阪神勢がワンツーを飾ったことは大きいが、決してそれだけではない。
規定投球回には届かなかったものの伊藤将司は9勝を挙げて防御率2.63、21歳の西純矢も6勝を挙げて防御率2.68をマークした。
さらにブルペン陣には信頼の置ける投手が多い。最優秀中継ぎ投手に輝いた湯浅京己は59試合登板で防御率1.09、クローザーも務めた岩崎優は57試合登板で防御率1.96、同じく左腕の岩貞祐太は53試合登板で防御率2.57、高卒6年目だった浜地真澄は52試合登板で防御率1.14だ。これだけのピッチングスタッフを揃えるチームは、長いプロ野球の歴史上でもそう多くない。