セ・リーグ独自のルール:クライマックスシリーズでは予告先発不要
パ・リーグでは先発投手を決定すると、全試合予告しなければならない。しかし、クライマックスシリーズに限り、先発投手を予告することなく登板させて良いというルールがある。そのため、クライマックスシリーズ時には先発投手は誰が登板するかを予測しながら、観戦する楽しみがある。
例えば、先発投手にA、B、Cの3人がいた場合。Aは昨日先発したので順番通りだとBだが、Bは対戦相手のチームにめっぽう弱い。すると、相性が良いCを先発させる可能性がある。Cを使うとローテーションが崩れるのでやっぱり温存させて……など、監督になった気分で先発投手の予測をしながら、クライマックスシリーズを楽しむ。特に先発予測が当たった場合の試合観戦は、格別なものになる。
セ・リーグ独自のルール:ダブルヘッダーの試合に開始時間制限がある
ダブルヘッダーについてもセ・リーグには独自のルールがある。それは、ダブルヘッダーの第1試合は午後3時までに開始し、第2試合についてはもし午後8時までの開始が実現しない場合は中止されるというルールだ。
このルールが最も影響するのが、屋外球場で試合が行われる場合の天候不順時だ。「試合中止」は観戦する側には残念な話に思える。だが、天候不順で試合が開始、または継続できるかわからないという場合でも制限時間があるので、長時間待たされた挙句「結局試合が中止になった」という事態は回避しやすいと言える。
ダブルヘッダーを屋外球場で観戦する場合には、ぜひ頭に入れておいて欲しいルールだ。
セ・リーグ独自のルール:日本シリーズのみにDH制を採用
セ・リーグに例外的に適応されるために独自ルールとなると言えるのが、日本シリーズに限定されたDH制の採用だ。
DH制とは指名打者制度のことで、指名打者となった打者が投手の打席時に限って代わりに打者として打席を担う制度。この制度が適応されているのは、パ・リーグのみのため、全投手が打席に立つ公式戦では例外がある。それは、日本シリーズに出場したセ・リーグチームがパ・リーグチームのホーム球場で試合を行う場合だ。この場合に限り、セ・リーグチームもDH制を取り入れるルールになっている。
そのため、セ・リーグ公式戦では絶対に見られないDH制が見られる絶好の機会となる。誰が指名打者として登場するか、予測しながら観戦できるという楽しみが得られる。
セ・リーグ独自のルール:守備位置の変更は自由
セ・リーグだけのルールと言えるのが「守備位置の自由な変更が可能」というルールだ。正確に言えばパ・リーグでも一応可能だが、パ・リーグには「DH制」がある。DH制を試合の最後まで機能させるには、守備位置の変更が制約される。ところがセ・リーグにはDH制がないため、一切制約を受けずに野手や投手の守備位置を自由に変更することが可能。
これは、高校野球で比較的よく見られる光景なのだが……例えば、投手を一時的に休息させる目的で投手もできる外野手などと数イニングだけ守備位置を交換し、再び野手から投手として復帰させることができる。プロ野球では守備位置の分業制が確立しているため、そういった機会は滅多にない。しかし、もし、その機会に遭遇でたとすれば、観戦もよりエキサイトするだろう。