歴代1位の張本勲に次ぐ大杉勝男と田中幸雄
野球の華と言えばホームラン。ここ一番で球場に豪快なアーチをかけてくれる打者はいつの時代もヒーローだ。
新庄剛志ビッグボスが話題を独占する日本ハムで新たなスター候補が出現した。オープン戦で5本塁打をマークした万波中正だ。横浜高からドラフト4位で入団して4年目。コンゴ出身の父親と日本人の母親の間に生まれ、高い身体能力で早くから期待されていたが、春の訪れとともにつぼみは大きく膨らみ、ようやく花を咲かせようとしている。シーズン開幕後が楽しみな選手だ。
日本ハムは前身の東映時代も含め、豪快で個性的な強打者を多数輩出してきた。通算本塁打ランキングが下の表だ。
歴代最多は414本塁打の張本勲。浪華商(現大体大浪商)から東映に入団し、通算3085安打を放ったレジェンドだ。7度の首位打者に輝いたこともあってヒットメーカーのイメージが強いが、巨人、ロッテ時代も合わせてNPB歴代7位タイの504本塁打を放っている。
2位は大杉勝男と田中幸雄が287本塁打で並んだ。大杉は1970、71年に2年連続本塁打王に輝き、ヤクルト時代も合わせて通算486本塁打。史上初の両リーグ1000安打を達成した球史に残る強打者だった。
他球団に移籍した張本、大杉と違い、田中は日本ハムひと筋でプレーした。タイトルは1995年の打点王のみだが、通算2012安打をマークし、「ミスターファイターズ」と呼ばれた。
中田翔は261本塁打、小笠原道大は239本塁打
4位は261本塁打の中田翔。大阪桐蔭高からドラフト1位で入団し、3度の打点王に輝くなど日本ハム打線を牽引した。昨年、チームメイトへの暴力行為が発覚したことなどから巨人に無償トレードで移籍した。
5位は239本塁打の小笠原道大。NTT関東から入団当初は捕手もしていたが、やがて強打の内野手として飛躍し、2002、2003年に首位打者、2006年には32本塁打、100打点で二冠王に輝いた。巨人、中日と移籍して通算378本塁打をマークしている。
6位は180本塁打の古屋英夫。1981年から7年連続2桁本塁打をマークしたパンチ力で史上初の全打順本塁打を達成した。現役晩年は阪神でプレーしたが、本塁打は打っておらず、通算でも180本塁打だった。
新庄剛志の「師匠」柏原純一は167本塁打
阪神の打撃コーチ時代に若かりし頃の新庄剛志ビッグボスを育てたことで知られる柏原純一は、歴代7位の167本塁打。南海から1978年に日本ハムに移籍し、1981年には16本塁打、81打点でリーグ優勝に貢献した。その後、阪神に移籍して通算232本塁打を放った。
8位と9位は助っ人外国人が並ぶ。マット・ウインタースは1990年に来日し、いきなり35本塁打、97打点をマーク。その後も4年連続30発を放ち、計5シーズンで160本塁打を放った。
トニー・ソレイタは1年目の1980年に4打席連続本塁打を放つなど45本塁打マークすると、2年目には44本塁打、108打点で二冠王に輝いた。NPB計4シーズンで155本塁打を放ち、歴代9位にランクされている。
10位は現GMの稲葉篤紀で139本塁打を放った。ヤクルトからFA宣言してメジャー移籍を目指したものの断念し、日本ハム入りしたのが2005年。2007年に首位打者に輝くなど毎年コンスタントに好成績を残した。通算では2167安打、261本塁打をマークしている。
ちなみに新庄剛志は2004年から3シーズンで計60本塁打。売り出し中の万波や期待の清宮幸太郎が今後ランキングに入るような活躍をすることが期待される。
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