平野佳寿が日米通算244セーブ
ついに優勝マジックが点灯したオリックス。その守護神を任されているのが平野佳寿だ。
8月27日のロッテ戦でも最後を締めて今季23セーブ目。メジャーでの8セーブも合わせて日米通算244セーブとなった。あと1セーブで藤川球児に並び、名球会入り条件の通算250セーブまで、あと6に迫っている。
セーブが日本プロ野球に公式記録として採用されたのは1974年からで、まだ50年も経っていないこともあり、歴代のセーブ数ランキングには現役選手の名前も少なくない。オールドネームが並ぶ200勝とは異なる。
歴代1位は中日ひと筋にクローザーを務めた岩瀬仁紀。407セーブとともに、通算1002試合登板もNPB記録だ。セットアッパー時代も含めて15年連続50試合登板を果たし、最多セーブのタイトルも5度獲得した。
2位は「ハマの大魔神」と呼ばれた佐々木主浩。横浜で252セーブ、マリナーズで129セーブを挙げ、日米通算381セーブをマークした。
現ヤクルト監督の高津臣吾はシンカーを武器に活躍。ヤクルトで286セーブ、ホワイトソックスで27セーブを挙げ、日米通算313セーブを記録している。
名球会入りしたクローザーは5人
日米通算245セーブで4位の藤川球児に次いで、5位につけるのが先述の平野佳寿。現役最多の244セーブを挙げており、4位浮上は時間の問題だろう。
京都産業大から2005年ドラフト希望入団枠でオリックス入り。当初は先発で起用されたが、4年目の2010年から中継ぎに転向すると、2011年には43ホールドで最優秀中継ぎ投手に輝いた。その後クローザーとして活躍し、2014年には40セーブを挙げて最多セーブ。2018年からメジャー挑戦してダイヤモンドバックスとマリナーズでMLB計8セーブを挙げた。
2021年から古巣オリックスに復帰してクローザーを務めており、39歳のベテランらしい落ち着き払ったマウンドさばきと落差の大きいフォークでセーブを積み上げている。クローザーとして岩瀬仁紀、佐々木主浩、高津臣吾、江夏豊(200勝で名球会入り)、藤川球児(特例)に続く6人目の名球会入りももうすぐだ。
現役では山﨑康晃、松井裕樹、益田直也らも上位
234セーブで6位に並ぶデニス・サファテと小林雅英に続くのが、227セーブのDeNA山﨑康晃、225セーブの楽天・松井裕樹、215セーブのロッテ益田直也、194セーブの西武・増田達至の現役4投手。彼らも来季以降、名球会入りを果たす可能性があり、今季中に少しでもセーブを積み上げておきたい。
さらに193セーブの江夏豊、182セーブの馬原孝浩、177セーブのクルーン、メジャーの39セーブも合わせて日米通算176セーブの大塚晶文と続く。
プレッシャーのかかる場面で登板数の多いクローザーは、ケガのリスクや蓄積疲労がつきまとう。岩瀬のように長期間、高いパフォーマンスを維持することは極めて困難だ。改めてその仕事ぶりに敬意を表したい。
※成績は2023年8月27日現在
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