300号に王手、1000安打に「あと3」
ソフトバンクのウラディミール・バレンティンが5月28日の巨人戦で今季初アーチを含む2本塁打を放ち、NPB通算300号に王手をかけた。さらに通算997安打で1000安打にも迫っている。
ヤクルト時代の2013年に60本塁打のNPB新記録を樹立するなど3度の本塁打王に輝いた助っ人も、ソフトバンク移籍1年目の昨季は9本塁打に終わったが、ようやく復調の兆しを見せつつある。
アルフレド・デスパイネがキューバ代表として東京五輪米大陸予選出場のため離日し、ジュリスベル・グラシアルは右手骨折で離脱しているだけに、バレンティンの存在価値はますます高まりそうだ。
300本塁打はローズ、ラミレス、カブレラのみ
NPBのみで300本塁打を放てば、外国人としては史上4人目となる。助っ人選手の本塁打ランキングが下の表だ。
1位は通算464本塁打を放ったタフィ・ローズ。1996年に近鉄に入団し、2001年には王貞治と並んで当時NPBタイ記録の55本塁打をマークしてリーグ優勝に貢献した。その後、巨人、オリックスに移籍し、本塁打王に4度輝いた。
2位は前DeNA監督のアレックス・ラミレスで380本。2001年にヤクルトに入団し、巨人、DeNAで活躍。2度の本塁打王に輝いたほか、外国人では唯一のNPB通算2000安打を達成した。
3位は357本のアレックス・カブレラ。2001年に西武に入団すると度肝を抜くアッパースイングで本塁打を量産し、来日2年目の2002年には55本塁打でタイトルを獲得した。その後、オリックス、ソフトバンクでも活躍したが、意外に本塁打王には一度きりだった。
4位のバレンティン以下では、ロッテで活躍したレロン・リーが283本で5位。阪急、オリックス、ダイエーで活躍したブーマー・ウェルズが277本で6位。レロンの弟で、ロッテ、大洋、ヤクルトでプレーしたレオン・リーが268本で7位と続く。
さらに8位は、中日の二軍から近鉄に引っ張られた後に破格の飛距離で一世を風靡したラルフ・ブライアントの259本、9位は1970年代に南海と近鉄でプレーしたクラレンス・ジョーンズの246本、10位は横浜と中日で計3度のホームランキングに輝いたタイロン・ウッズの240本となっている。
ラミレスは外国人で唯一の2000安打
一方、安打数でトップは先述したラミレスの2017安打。2位は1792安打のローズ、3位は1579安打のレロン・リーと顔ぶれは本塁打と変わらない。
レロン・リーはNPB通算打率.320をマークしており、4000打数以上の歴代打者で2位の高打率。1位の青木宣親(ヤクルト)は現役だけに、引退まで1位をキープできるか注目されている。
4位は1436安打のレオン・リー、5位は阪急とヤクルトで1418安打をマークしたボビー・マルカーノが入っている。
さらに1413安打のブーマー、1368安打のカブレラと続き、8位は2003年からロッテ、西武、楽天、オリックスの4球団に所属したホセ・フェルナンデスが1286安打でランキングされている。
9位はローズはローズでも、タフィではなく、ロバート・ローズ。絶妙のバットコントロールで8シーズンで1275安打を放ち、1998年には横浜のリーグ優勝に貢献した。
10位は大洋と巨人で1124安打を記録したジョン・シピン。以下、阪急、近鉄で1123安打を放ったロベルト・バルボン、2010年に214安打のNPB最多安打記録(当時)を樹立した阪神のマット・マートンの1020安打、昨季までDeNAでプレーしたホセ・ロペスの1001安打と続いている。
バレンティンはこの先、どこまで記録を伸ばすだろうか。来日11年目、7月で37歳になる長距離砲に注目だ。
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